2014/09/16
客席編0912七井悠

本日は舞台編3日間連続稽古の初日なのですが。稽古終了後にそのまま稽古場でわたくし七井の自主練をしていただきました。
現在の課題は「セリフを覚えること」

もともとセリフを覚えるのが遅い、という自覚はあったのですが、今回は特にセリフが頭に入るのが遅い。
こういうことにはもちろん個人差はあるものですが、稽古が始まる前に丸暗記してしまう、ということがどうしてもできない。稽古場で相手と喋っていかないと、どうやらわたしはセリフを覚えられないようなのです。

中村さん、太田さんに相手役である片桐さんのセリフを読んでもらっての稽古。

今回の稽古でセリフを「音」ではなく「意味」の繋がりとして、自分は認識しているのだと発見。しかし「意味」は元々あるものではなく、言葉を発する者の変化によって出てくるものだから、その変化(稽古での試行錯誤)を経てゆかないと、自分の体に言葉が定着しない。

わたしの言葉で書くと、現在こんな状況になっている(と思っている)ようです。

「音」(言葉)と「意味」は、いつも同じ一致をするものではするものではありません。一つの言葉には多くの意味を汲み取ることができます。

今回の稽古でも、今までとは違う言葉の意味が出てきました。

だからといって「意味」をとっ散らかしておいて、その時その時の反応で変化させる、ということもまたこれ難しいことだと思います。それを、再現するにはどうしても言葉を覚えきってしまわないといけません。

いや、しかし言葉を「音」として覚えきってしまったほうが、自分が意図しようとしていない「意味」が出てくるのではないか?などとも思ってしまうのです。

自分の意識の外側、を見るというか。。。

今回のわたしの目標は、間違わずにセリフを覚える。台本どおりの言葉、を話す人物を演じる というところにあるようです。



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匣の階公演
【第2弾】『パノラマビールの夜』脚本・演出:久野那美
@神戸アートビレッジセンター ロビー1roomギャラリー
2018年1月25日(木)-1月28日(日)

2014/10/07
1004片桐慎和子

10月4日(土)客席編稽古。しばらく期間が空いての稽古再開だった、そして前回までの台詞とは変更している箇所が少なからずあるので、どんなことになるのか、未知の気分で稽古場に向かった。

作の久野さん、演出助手の中村君、俳優の七井さんと私。この日の稽古はなんとなくぐちゃぐちゃした空気で終わった。

稽古場での自分の在り方は、良かったんだろうかと終わってから思った。

もしかしたら全員そう思っていたかもしれない。

なんだか深刻なように見えますが、それほどでもありません。

ビバ!ぐちゃぐちゃ!

粘土のこね始め。



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2014/10/11
1009七井悠

今日の稽古はセリフ覚えでした。

自分が以前稽古場日記を書いたときに「間違わずにセリフを覚える」というようなことを書いていましたが、文字通りそれを実践する場でした。
台本をいくつかの部分に区切って、片桐さんとセリフ合わせをし、間違った時には久野さんと杉本さんから指摘が入るというやり方です。
久野さんの台本は、まず言葉なのだと稽古をして思い至りました。
少しずつ違う言葉の言い回しが重なって台本の世界を構築しているようなかんじです。
目の前にあるものだけではなく、あったかもしれないしなかったかもしれないものについて、語る言葉がたくさんあるので、それをそのまま話せば良いのだということです。
自分の解釈を含まず。

私は助詞(てにをは)の扱いがあやふやなようです。単語同士の関係を作る言葉が曖昧ということは、文章なども普段からボンヤリと理解しているのだなあと。面白い。
言葉に対しての考えを改めさせられた稽古でした。



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2014/10/12
1012片桐慎和子

台詞合わせを何度も何度も。

一文字一文字確認しながら何度も繰り返す様はまるで音楽の演奏の稽古です。
しかし台詞は音符ではなく文字であり、しかも人と話をしている。

一筋縄ではいかないですが、これがおもしろいところでもあります。



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2014/10/14
1012中村一規

台風が近づくなか、客席編のお稽古。
稽古場にも風が吹いてますよ。

久野さんと一緒の稽古以外にも、最近、客席編の役者さんは二人で自主練習を計画しているらしくて(内緒!)
そのせいかどうかわかりませんが、とにかくここしばらくは見る度に毎回、演技ががらっと変わっています。

そりゃあ非常にスリリング。とにかく何かが今ここで創られているという感じが、ひしひしとするのです。

今日の二人は、お兄さんお姉さんのお芝居でした。
動きはシンプルだけど、ジェントルで一つ一つのセリフをしっかりと言おうとする大人なお芝居。
なるほど。今は役者さんは、言葉を大事に扱って、セリフのしっぽにまで血を通わせようと試行錯誤しているのだな。ということが伝わります。

そして、次までにどう変わっているかわからないのが、この役者2人の素敵なところ。
決して、こちらが予想しているようには変化していきません。
毎回、稽古の最初には驚きと発見をくれる2人です。
稽古場以外でも役者として生きているから。

この企画のお稽古が始まったのは、去年の事です。
まだまだ変わってます。
あとちょうど2か月、まだまだどうなるかわかりません。

そんなお稽古です。



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2014/10/26
1022七井悠

今日の稽古は片桐さんと私二人での自主練でした。
「間違わずにセリフを覚える」の目標へ向けてのセリフ合わせの稽古です。
ここ何日間か、セリフを覚えるための稽古 に集中していたため、概ね(ここが危険なところですが)台本が頭の中に入ってきました。
この日は、色々な状態でセリフをしゃべる、ということをやりました。極力棒読みにしたり、別に体を動かしたりと・・。
言葉が体に落ちてくることで、考えてセリフを言う状態から、セリフを言いながら考えている状態になってきた、、、気がします。
あまり言葉にするとそれもまた自分の実感から離れてゆくような気もするのですが。。
とにかく、言葉との戦いだなあ と思っています。



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2014/10/26
1026杉本奈月

舞台編のお稽古です。

缶の階の稽古場では、尺を長くとった抜き稽古や通し稽古を繰り返し行います。
流れを一度切れば、今ここで起こったことの上に成り立つはずだった展開が一つ、消える。つまり、最初からなかったことになってしまうということ。私たちは、物語における数々の展開を一つずつ検証していき、この場で何が正しいのかを見定めています。

稽古方法は膨大な時間と労力を要しますが、わかりきった結果、あるいは「わかったつもりになっている結果」へ向かって行くのは、とてもつまらない。どこに行き着くのか、どう落ち着くのかわからないけれど、わからないままに、物語の終わりへ向かって行くのはとてもスリルがあります。
そんな稽古場で起こり続けることを、私はいち観客として目撃しています。

正しく台詞を言うために、舞台編と客席編ともに特訓をしてきた成果が出始めています。缶の階では今、台詞の言い方がホットな話題となっています。一つの台詞を一息で言い切ってしまおうとすれば、台詞を言うこと自体が目的になってしまう。そうならないためには、一つの台詞の中にも物語を存在させることが大切です。質量、大きさ、方向、速度、重力、距離など…自分の中で、または相手との中で、言葉を制御できる要素はたくさんあります。
口をついて出た言葉であっても、必ず理由は後からついてくるものです。「台詞を言い始めてしまって」から、言葉が獲得しうるあらゆる要素を制御しつつ口にしていく。わからないことをわかるために彼らは話をする。
台詞を存在させることは、手に余る世界を制限することではあっても、その世界の人や物を制約することではないと私は考えています。

まだまだ、可能性を検証する余地はありそうです。



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2014/10/27
合同稽古1025太田宏

缶の階、初の心斎橋ウイングフィールドでの稽古。

船場サザンシアターと全く違う感覚に陥り、ぷちパニック!
まあ、落ち着いて考えればちゃんと予想できた範疇の問題なんですけどね(笑)

空間が演技を規定する
ってことだけなんですけどね。

カムヰヤッセンのウイングフィールド公演であれほどピッタリ来た感触がさっぱりなくてビックリしました。

ありがたいことに船場サザンシアターでさせてもらってる稽古が、船場サザンシアター向けの作品になっていることに気づくことができました。
あすの稽古では、空間に振り回されない、空間に即した芝居つくりを進めていきます。

空間によってブレてしまうことのないものとは何か?これは、重要ですね。試験で言うと絶対出るから、何本下線を引いてもいい位のことです。

答えは特にないですが。
感覚的にぶれないもの、を明日の稽古で探してみます。

客席編の稽古をみて、稽古後は制作で入階してくれた浅田さんの歓迎会をサイゼリアにて。
芝居に、より一層集中させていただきます。
皆様、よろしくお願いします。

客席編の稽古も、手前味噌ですが面白かった〜
舞台編で時間をかけて積み重ねている小さなピースを簡単に乗り越えてしまっている感覚に陥りました。彼女達なりの時間の積み重ねを感じました。
俺たちなりの作品作りに没入しなければ、拮抗できないぞと。

地面は固まりました。
次は耕します。
種さえ蒔ければ本番で収穫できるはず。

演劇がもっともっと豊かになりますよう、踏ん張り、闘います。

追伸
無駄な闘いは本当にしたくなくなりまして。
場合によってはちゃんと逃げることも必要だと、そして行く行くそれが勝利につながるものだと思ってますの、今の私。

よろしくお願いします。
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2014/11/02
缶の階がいく1102 太田宏

太田宏です。

書きたいことがいろいろあって、書いちゃあ消し書いちゃあ消しを繰り返してます。
難しいこと書くつもりはないんですが、丁寧に書こうとするとついつい小難しい文章になってしまうのです。
いやー反省反省。

と言うわけで、シンプルに書きます!

緊張してきた!
あと1ヶ月ちょい位で本番ですので!

最後に参加してくれることになった制作担当浅田さんと共に全員でいきますぜ!

とはいえ、劇団ではないので、そして何より台本を面白いと思って参加している集まりなので、みんなでやろう!では乗り切れません。本番が近づいてくればくるほど、ナーバスになったりしてくる中で、階は自分の役割をしっかり果たさなくてはならなくなります。
でなければ、何のためにいるかわからなくなりますからね。

役者はわかりやすくて助かります。
突撃隊みたいなものですから、前だけ向いて突進します(笑)

10何年振りに一緒に作品を作った久野さんは、相変わらず、刺激的です。
前回10何年前に、大阪で一緒にさくひん作って、東京行って職業「演出家」な人達とお芝居作って、で久しぶりに帰ってきて、一緒にさくひん作ってみて、自分は色々変わってるのに、久野さんの変わらぬそのエネルギーに触発されます。

久野さんの「さくひん」を作ろうとする情熱は、演出家と言う範疇を超えているかもしれません。そういう点では久野さんが演出家を表記しないのはあってる気がします(笑)

表記しないからと言って、演出家不在なのかといえばそんなことなく、役者と違うスタンスできっちりさくひん作りを引っ張り、前のめりに参加してます。

缶の階は、この久野さんのスタンスに代表されるように、さくひんをつくるということを第一の目的としている(と私は思ってるのですが違ってたら教えてください(笑))のです。

それぞれが自分のできることをやり、その上で創作活動をしている、なかなか良い現場だと思います。

それは美術、照明に限らず、例えば演出助手と言う立場も全く同じです。名前こそ、唯一「助手」なんて付いてますが、専門的にやっている人たちと比べて2人がやっていることは「創作」です。多岐に渡る作業を熟しながら、その上でさくひん作りにちゃんと口を出す。私は俳優としてそれを信頼し必要とします。

こうして書いてると稽古場に「演出家がたくさんいて混乱している」ようにも取れるのですが、そうはなってないですねー(笑)
俳優がやりたいことがはっきりしてますので。

諸江さんと2人で稽古通じて、「それ」はよりはっきりりとしてきています。

そんなこんなは、先ずは稽古をみるときっと感じてもらえるとおもいます。

そして、これからは、「それ」が作品に現れるようろ過、抽出していきます。

こうやって書くと、この作品は、創作過程も作品なんだなあと思います。
観客の皆様も、稽古を観られると面白いだろうな〜。

電池がなくなって来たので、この位にしときます。
色々断定的に書いたので、不快に思われた方おられたら、申し訳ありません。

ただただ、面白いと言ってもらえる作品を作りたいだけなんです。

そして、面白くなる予感ありです。

観にきてください〜



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2014/11/03
客席編1102中村一規

お稽古が進んでます。
前にと言うよりは、深く。

稽古はどんな時でも、世界について新しい発見があります。
今日稽古を見ながらぼんやり考えていたことは、
言葉を共有することは勘違いだけど、空間を共有することは勘違いではない気がするな。ということ。
そして、自分の顔を見ながら自分の話を聞いていたら、自分が本当は何を喋っているのかよくわかるのか。
それともやっぱり相手の顔を見ながら喋っていた方がわかるのか。ということです。
いろんなことを考えられる稽古場は、やっぱりいいものです。

世の中にはたくさんのお芝居があって、お芝居の数だけ稽古場があります。
本番のないお稽古、とういうものは(不幸にして)起こりうるけれど、お稽古のない本番はありません。

私はお稽古場にこそ、お芝居のすべてがあると思っている気がします。

たぶん劇場にこそ演劇の本質があると思っていたら、スタッフに。
客席にこそ。と思っていたら観客になっていたでしょう。

あと1か月ちょっと、稽古は進みます。
本番が終わっても、その作品のことを思い出している限り、その時間、そこは稽古場です。

長く長く先まで稽古場に変えてしまうような、射程のながい作品になる予感がします。

すっかり秋めいてきましたね。缶の階の稽古場からでした。



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2014/11/03
1101杉本奈月

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ウイングフィールドを想定した実寸稽古、客席編。一昨日の課題をはるばる桃山台まで持ち帰りました。
木曜日は片桐さんと七井さん、中村さん、杉本で船場サザンシアターへ。

物語後半より、舞台より目を離してしまう隙が生まれるようになりました。
口々に出た「言葉の意味がわからない」という言葉。
本当は言葉以前の問題で、彼らがどんな環境に置かれていたのか、その過程がわからなかったのかもしれません。残酷なことに言葉は結果でしかありません。自分がどう伝えたかではなく、相手にどう伝わったか。ただそれだけです。
でも、相手から伝わらなかったことを自分が想像して創造してしまうことはあってほしくない。物語の中でも、物語の外でも。誰と何の話をしているのかがわからなくなってしまうからです。これでは話をする意味がない。
どうしても人間は言葉でしか情報の授受ができないから、今ここに生まれてしまった言葉には死んでも縋ってほしい。飲まれるのはいつだって誰でもない何かで何でもない誰か。そう「ならない」のであれば、その言葉たちは生まれながらにして死んでいるのと同じです。

この期に及んで、誰の言葉が誰のものかなんて関係ありません。



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2014/11/08
客席編1106七井悠

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本日はサザンシアターにて稽古の日でした。

客席編の稽古の前にホームページ上で公開する予告編の録音作業を行いました。
客席編の台本を編集し、ラジオドラマ風に仕上げるようです。(録音をしての私の予想です。違っていたらすみません。)

客席編本編の稽古は「セリフを正確に言う」事と「セリフを体で受ける」事の稽古を繰り返してきて、今度は「台本に書いていない部分」をどう作るのか、へ移行してきました。

何をしたのかというと、客席の椅子を動かしてみました。

舞台上に物があると、その物にまつわる背景というか、バックグラウンドが見えてくるのだなと思います。客席編のセリフたちが、よりその観を増しているようです。
こうやってブログに言葉で書くと、言葉の力は強いものですから、ブログを読まれた方だけでなく、演じているこちら側も、言葉のイメージに引っ張られてしまいます。というのも、やはり言葉で書きつけるということは過去形の作業ですので。
稽古は、毎回できてしまったイメージを壊して作って・・・の繰り返しなのでしょう。
本番まであと1か月と迫ってきました。客席編の進むべき方向もおぼろげながら見えて来ています。その方向をどう進んでゆくのか。

明日も稽古です。



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2014/11/08
客席編1108杉本奈月

一日空けて、客席編のお稽古です。
桃山台の床暖房がだんだんと心地よくなってきました。

今日は何だか、具体的な言葉が飛び交う稽古場風景でした。ついに久野さんが台本の読解に着手したのです。スタッフ陣も、世界を限定していく作業を水面下で進めています。
具体的な言葉は、その言葉の意味や内容を限定していくように「口にする」ので、やはり窮屈に感じるところはあります。ですが、本当に限定されているのは口にした方であって、決して口にされた方ではないはずです。だから、私たちがそこで立ち尽くすことはありません。確かに床暖房は暖かい、けれども。
見ている風景が違う人たちが、同じ床の上に同じように足を着けることはかなわない。そして、見ている風景が違う彼らが、同じ床の上に同じように足を着けられるわけがない。言葉はあくまで土台。そこからどこへ足を伸ばすのか、或いは飛び上がるのか、果ては掘り下がるのか…してはいけないこと以外なら何をしたっていい。数え切れないほどの「してもいい可能性」を試し試される、そういう稽古場です。

そういう稽古場で。
今日は珍しく片桐さんが苦しんでおられました。具体的な久野さんの言葉に「私はここで考えるんです」と頭の上に手をかざして。なるほど、答えは外にあるのか…そして、数え切れないほどに。片桐さんが違う可能性を提示するたびに、七井さんの演技も見違えるように違ってくる。二人芝居ではなく三人以上の芝居だったら…と想像するとぞくぞくしますね。
ですが、客席編『椅子に座る女/椅子を並べる男』二人芝居でありながら登場人物は二人ではありません。悪しからず、お楽しみに。

明日も客席編のお稽古です。
そのうち雲やつちのこを掴むのだろうな…と、彼らのいる稽古場に思い馳せながら。
いち演出助手が見た風景でした。



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2014/11/10
客席編1109中村一規

まもなく本番まであと一月。
稽古場に本番用の小道具が増えてきました。

劇場の話なので、お芝居に関係する小道具で多いです。お芝居のチラシも大切な小道具。杉本さんが小道具用にデザインしたチラシが並びます。

お芝居の中で使われるチラシには、出演者の名前が書かれていません。
代わりに書いてあるのは、登場人物の名前(なんせ登場人物さんが作ったチラシなので)

そんなチラシ、ありえるのかな? もしあったら自分は行くかな?
とぼんやり稽古を見てました。

二本の芝居はどちらも登場人物さんが出てきます。
お芝居を作る人と、観客では、同じ芝居でも違うものが見えてる様に、
登場人物さんには、登場人物さんの都合があって、我々とは違う形でお芝居が見えているようです。

人には人の都合があって、人には人の道理があるということなのですね。



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2014/11/14
客席編1113片桐慎和子

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台本が改定されました。
稽古場には久野さん、中村君、七井さん、私。
当たり前ですが皆、それぞれ本当に考えていることが違うものだとよく思います。
久野さんと中村君の台本解釈の話には到底ついてゆけず、七井さんは沈思黙考しており、私はとんちんかんに過ごしています。
それでも皆それなりにそれぞれを尊重しあって稽古場は成り立っております。


久野さんの台本では、セリフは変わらないけれど、セリフを言う人が変わる、という変更がよくあります。
ふと私は思います。

これが現実世界でもそうだったら?

この世界で交わされる言葉は、元々全てどこかにあって、それを誰が口にするかはわりとどうでもいいものだとしたら?
ちょっと世界に穴が空いたような開放的な気分になります。



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2014/11/17
舞台編1116太田宏

舞台編稽古が2日終わり、明日最終日は再び劇場稽古です。

船場サザンシアターで産まれたものを、心斎橋ウイングフィールドで育て、桃山台で練り直す。
そんな作業です。

昨日今日で、いよいよラストの方向が決まりました。
8ヶ月程かけて作り上げてきた稽古場でやっとラストが産み落とされました。かけて来た時間だけ、それぞれのこだわりを確認しつつ、少しづつ前に、そして、産みのの苦しみでしたが、その瞬間は、その場にいた4人が(中村、諸江、太田、久野)、ふっと力の抜けた瞬間だったように感じます。

「よし、これで行ってみよう」

こんな作り方は、合理的効率的ではないかもしれません。
全ての演劇に適用できると思ってるわけではありません。
ただ、今回は、これがベストな手法であるようです。
そして、今、私にとって、とても心地よい稽古場になっています。

明日は、両劇場で再度、試しに行きます。



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2014/11/19
舞台編1117太田宏

3日間の舞台編稽古が終わりました。

心斎橋ウイングフィールド、船場サザンシアター両劇場でラストを含めて試して来ました。

劇場で試してみることによって、稽古場で見えなかったものが見えてきます。

前回の劇場稽古を踏まえて、今回は演技を少しはっきり目に提示してみました。

少し、空間に馴染んだ感じになりました。

サザンシアターとウイングフィールドでは全く空間が違います。
共に小さな空間ですが、印象は全く違います。

その印象を受け止めて、どちらの劇場でも通用する演技に調整しています。

昨日、方向を決めたラストも試してみました。
シーンを空間に置いてみたところ、また、変化しました。

よくなりました。

途中のシーンも繰り返し稽古して、作り上げました。

今日は、演助2人に加えて、照明、美術、音響さんも稽古場に参加。
それぞれが思うことを口にしつつ、それを全員で検討して、試してみる。
時間はかかるけど、そのために稽古期間は長くとっています。

短い稽古期間で作ることができる演劇は、それだけのリスクも伴います。長い期間取ったからといって、リスクが減るわけでもありませんが。

リスクの質は違うのです。

ただ、短い稽古期間でのリスクは、時間をかけさえすれば解消できるものも幾つかはあるのです。
そして解消することによって、作品をより強度のあるものへと作っていけます。

この前、東京の俳優さんに、
「そんな長い期間稽古してて飽きないんですか」
と聞かれました。

そういえば、「飽きる」ことは想定してなかったことに気づきました。

作った作品をツアーやロングラン公演で長く上演していて飽きてしまうことは、1度か2度あった気がします。

が、稽古で飽きることは、なかったです。

そして、今回は、より一層ないです。

ない理由ははっきししています。
相手の影響を受けて、変化し 確認し 積み重ねていっているからです。
これ、言葉にすると「当たり前じゃん!」って思う人も多いと思うんですけど、これちゃんとするのって、ほんと難しいと思うんです。

まあ、ただの私の経験則なんですけどね。

だから(私が考えるものが)必要でない現場と俳優さんもいるので、これが全てとはいいません。

私が、今、それが楽しいんです。

ただそれだけなんですけど。

それに付き合ってくれる相手役と階員の皆さんに感謝です。

そういえば、今回、ウイングフィールドで昔からの知り合いに会いました。知り合いと言うのも恐れ多いくらい、私が演劇を始めた20歳くらいの頃から観ていただいてる方なんですが。

私の顔を見た途端、

「ちゃんとやってんのか?ちゃんとやってんのか?」

私が何か言おうとすると

「ん?ちゃんとやってんのか?ちゃんとやってんのか?」

計4回、畳み掛けるように質問を投げかけ、返事を待たず次の会話へと進まれていきました。

えー、
ちゃんとやってます。
安心して観に来てください(笑)



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2014/11/21
舞台編1115杉本奈月

舞台編のお稽古です。
ウイングフィールド仕様の実寸稽古、桃山台にて。

公演まで一ヶ月を切ったところで。
改訂されたラストシーンでは、太田さんの「台詞」を諸江さんが「言葉」にしていく過程が見られます。
ととのえられた外形に惑わされることなく、ヒーローの台詞の内実を物語っていく姿は、観ていてとても官能的なものでした。
もしかして、これが台詞をいえるようになった俳優の成れの果てなのか…。
客席にいる私たちに台詞を投げかける。それを繰り返し、繰り返し。長時間に及ぶ稽古でたまった疲労も、彼らの功績に手を貸していたのかもしれませんが。
演技をするにあたっては、疲弊した身体であればあるほどいいと私は妄信しています。内で何が起こっているのかは想像がつきませんが、自分の身をおいた場を、より素直に肌が受容する。そして、身体へ、場へと正しく応答する。やがて、放たれた信号が、おなじ場を共有するものへ伝えられ伝っていく。舞台と客席の境目なんてなかったように、自然と言葉がやりとりされている様はとても心地が好い。彼らは服を脱ぎ捨てている。
ただし、これは一定の時間をかけて築いた関係が、むかえるべくしてむかえた最後であって、最初から易々と目にできるものではありません。けれども、私たちがはじめて目にするべき最初は、きっとここから作り始めることができるような気がしています。
誰かに物語るための言葉は、いつどこからどのようにして生まれるのでしょうか。
私たちはこうしてお芝居をしているけれど、いつだって、代え難いおなじことのために台詞を書いては消し、口々に言葉にしたりしなかったりするのでしょうか。

それはそうと、諸江さんが着てこられたダウンジャケットがとてもお洒落でした。綿が詰まっていて暖かそうです。
もう皆さんすっかり冬のよそおいですね。

誰よりも必死に衣を脱ごうとしていた。
かの夏は遠く。



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2014/11/21
客席編1120杉本奈月

週明けに二劇場での合同稽古を終え、客席編のお稽古です。

プロセニアムの舞台に帰ってきました。
毛並みの良いパンチと、リクライニング式の椅子と。寒い日が続いていますが、ここに来るとなんだかほっこりしますね。
長堀橋駅より徒歩2分の劇場、船場サザンシアターです。
今日も今日とて、舞台と客席に椅子を並べる缶の階客席編です。

最初に客席だった場所は、今や誰かではなくなった誰かの物語の舞台となっています。
そこでは、どんな灯りが点り、どんな音が鳴り、観客はどこを向いて座っているのか…今日は、久野さん、中村さん、葛西さん、浅田さんが客席に座っていました。きっと、それぞれに違う風景を見ていたのでしょうか。そして、本番ではどのような風景を見せてくれるのでしょうか。

誰かの手によって突然空いてしまった場所には、何かしらの埋め合わせをしないと辻褄が合わないようで気持ちが悪い。でも、その気持ちの悪さは忘れずに覚えていたい。できることなら、覚えているほどに少しだけ感じていたい。そして、思い出したい。だから、降りるのは、少し待っていてほしい気もする。

…と、七井さんがダウンされました。大丈夫でしょうか。
最近、体調を崩される方が多いようです。
だんだんと寒くなってきましたが、皆さまもどうかお気をつけて。



→匣の階公演詳細&チケット
→匣の階稽古日記

匣の階公演
【第2弾】『パノラマビールの夜』脚本・演出:久野那美
@神戸アートビレッジセンター ロビー1roomギャラリー
2018年1月25日(木)-1月28日(日)

2014/11/21
合同稽古1117葛西健一

今日はウイングフィールドをお借りして客席編、舞台編の稽古。その後サザンシアターで舞台編の稽古、と劇場を使わせてもらっての稽古でした。
さすがに実際の会場でやるといろんな発見があります。
ウイングフィールドとサザンシアターの「劇場の違い」が僕の中でいろいろ発見できた有意義な稽古でした。

劇場の違いもそうですが、劇団のジャンルの違いについても僕の中で発見がありました。
今回の芝居、劇団員が登場人物として出てきます。彼の所属する劇団について、
どんな劇団なんだろ?といろいろ議論が交わされました。
で、彼が劇中の台詞としていう言葉を「新劇ふうに言ってみて」とか「アングラっぽく言って」とか
言うのですが、若い彼には新劇っぽいとかアングラっぽいというイメージがどうもよく分からないようです。

そうか、と僕は思いました。僕が小劇場演劇を始めた頃はまだ新劇のアンチテーゼとしての小劇場という流れがまだ残っていたし、それぞれジャンルが明確に分かれていたけど、今はだいぶその垣根が無くなって、
同時に演技方法のジャンルも、感覚として無くなってきたのかもしれない、と思ったのです。
新劇っぽい演技と言えば僕が20歳前後の頃の小劇場の劇団の中では、やたらカツゼツ良くはっきりと台詞を喋り、必ず客席に少し身体を開いて相手と向かい合う。みたいな分かりやすい硬い演技として揶揄される対象でした。だから客に堂々と背中を向けて同時にあちこちで役者が淡々と会話する芝居を衝撃的に感じたのです。
また同時に憧れの劇団も多数ありました。第3舞台の群読やダンスをカッコイイと思い、野田秀樹の台詞回しに憧れ、金子魁伺の立ち方を演劇部の皆で真似して喜んだりしていたのです。

 今はアーティステックなパフォーマンスや戯曲の解体など演劇のジャンルも多岐にわたり、
同時に劇団の垣根や演劇のジャンルというのもどんどん低くなっていってる感じです。
その中で20歳前後の俳優さんの中には「こうなりたい」と憧れる演技スタイルや、「これは自分とは合わない」という芝居がどんな感じで存在しているのだろうか。
演劇のジャンルという大きな括りではなく、個人的な嗜好に向かっていくのだろうか。と、また飲みに行く機会があったら聞いてみようと思ったのでした。

本番まで4週間を切って、毎回発見がある楽しい稽古場です。



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匣の階公演
【第2弾】『パノラマビールの夜』脚本・演出:久野那美
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