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2021/05/13
『点転』5月16日(日)11時半の回。ご予約先着順で1000円引き。(ボトルチケットご利用可能回)

ボトルチケットは、
ご自身が観劇するためのチケットではなく、
見知らぬ誰かの観劇をこっそり応援するためのクラウドファンディング型チケットです。
階公演では毎回、多くの方にご利用いただいています。

今回、2月の大阪公演をご覧になったお客様、これまでの階公演をご覧いただいたお客さまより、南埼玉公演のお客様にご利用いただけるボトルチケットをすでに何枚か購入いただいています。

お席がとてもたくさん残っている
5月16日(日)11:30の回でおひとり1000円までご利用いただけるように致します。
ぜひ、ご利用ください
※5/16(日)11:30の回を、1000円引きでご予約いただくことができます。
(5/12以降、ご予約フォームで該当欄にチェックしてください)
ボトルチケットがなくなり次第終了いたしますので、ぜひ、お早めにご予約下さい。

*****************

※ボトルチケットシステムは、2015年に大阪の劇作家久野那美が当時㈱ネクステージ在籍の三坂恵美(現合同会社Booster代表)氏と一緒に企画し、Recycle缶の階公演にて初めて実施しました。
それ以降、階公演では毎回、多くの方にご利用いただいています。


参考記事:https://www.nikkei.com/article/DGXLASIH16H06_W6A510C1AA2P00

【こんな方に購入頂いています】

・階の公演を応援しようと思って下さる方
・自分だけでなく、多くの人に階の公演を見てほしいと思って下さる方
・高校生、大学生など、観劇資金の少ない他のお客様の観劇を支援したい方
・自分は見に行けないけど誰かに代わりに見てほしいと思って下さる方


<買い方>
前売チケットと一緒に、または前売チケットの代わりに購入することができます。
ご購入頂いたボトルチケットは、利用されるお客様のためにボトルに貯めていきます。


【こんな方にご利用いただいています】
・興味はあるけどちょっと今手持ちのお金が少なくて…という人
・初めて見るカンパニーなので、お試し価格があるとありがたいという方
・学生なのでお金がないけど観劇を楽しみたい…方

<使い方>
※ご予約フォームの、ボトルチケットご利用可能回を選んだ場合、ボトルチケットを利用するかどうか選択できます。
ボトルチケットのご利用は先着順です。各回の規定枚数がなくなり次第終了致します。


***********************





→公演情報
2021/05/13(木)
お知らせ コメント:(0)

2021/05/11
新幹線の車窓から(新免)


埼玉は進修館を目指し、新幹線に乗っています。
例の唾液の検査、提出してから結果が出るまでが最近で1番のじりじりした時間でした。やーね。

今回の場所は点転シリーズで1番広くて1番窓が遠いので、窓女としてのアイデンティティが確立しにくかったのですが(私の中で)、別に彼女は窓が見たいのではなく、窓の先にあるものを見たいだけなのだと思うとしっくりきて安心しました(私だけ)。
本当にちゃんとは見えてなくても、彼女にはわかる光景があるのだと。

こうやって新幹線の窓から見える光景だって、人によって想いを馳せる対象は全然違うんだろうな。
私は今田んぼを見て岡山に帰りたくなっています。今年こそは帰れるのかしら。

久野さんの描く戯曲は、おんなじ場所にはいるけど、たまたま出会っただけでみんなで協力して一つのものを作り上げたりはしないし今後外で見かけても声はかけないのだろうなという人たちが多い気がします。終着点ではなく、通過点、もしか特異点で出会ってしまった人たち。
でも、たぶん、ふとした瞬間に思い出してしまう会話をかわしてしまった人たち。

今回もそうなんじゃないかなと思っています。
あなたにとってどうか、ふとした瞬間に思い出せる物語になりますように。


→公演情報

2021/05/05
稽古日記 「ニューなんちゃらの日々」大西智子


ニューなんちゃらの日々。
ニューがつくのにいい感じではない。
私は久々の稽古で緊張ぎみ。
南埼玉公演は大阪の公演会場よりもうーんと広い。

で、空間の話、広いから全面動き回るとアスリートなみの運動量になりそう。
私はあまり動かない役なのだけど、ちょっと歩いてみたが良くなかったよう。

広いからって無駄に動かない!反省。
劇場けいこで客席から観たときに誰もいない空間込みで美しい場所だなと感じた。余白を恐れない。

白くて広い空間に5人がパラパラと立ってたり寝てたり。観客の皆さんは神々の気持ちで見下ろすのだろうか。
点転棋士役の佐々木くんは元々動きが多い役なので、今回は新たな点転技が見られるのだろうか楽しみだ。

架空の競技のフォームについて考えるのは雲を掴む話、見てるのは面白いけど大変だろうな。

ニューなんちゃらの日々はどんよりとしていますが、雲間に明かりさす、演劇になると嬉しいです


点転_埼玉_0419_ページ_1

点転_埼玉_0419_ページ_2



→公演情報

2021/04/28
『点転』南埼玉公演の紹介記事がspiceに掲載されました。


初めての首都圏公演。会場は[東武動物公園]のすぐ近くにあり、建築のユニークさでも知られている、埼玉のコミュニティスペース[コミュニティセンター進修館]!

http://spice.eplus.jp/articles/286364


→公演情報
2021/04/28(水)
お知らせ コメント:(0)

2021/04/24
初演映像コメンタリー~囲碁棋士田村千明三段を交えて~ 映像コメント全文

先日、大阪公演のレビューを頂きました田村千明三段を交えて、初演である  【点の階  「・・・」】 のコメンタリー収録したものをYoutubeで公開しております。


こちらの記事では、上記動画のコメントを文字に起こして掲載しました。


動画内および本文で出てくる【点の階  「・・・」】初演は以下より、
Amazon prime×観劇三昧にて配信中
※現在配信停止中

また、大阪公演については以下より、
階mart-点々の階「点転」大阪公演-@space korallion

それぞれ映像作品をお求めいただけます。
※大阪公演映像配信は5月末までの予定ですので、お見逃しなくご視聴ください。一度購入されると配信期間中何度でも視聴が可能です。



以下、コメント内容全文。
下記のように発言者を表記(敬称略)

点々の階:制作  若旦那家康・・・若
点々の階:脚本・演出  久野那美・・・久
点々の階:出演俳優  三田村啓示・・・三
後援団体関西棋院様より  田村千明三段・・・田

○○○○○●●●●●○○○○○●●●●●○○○○○●●●●●

若:どうもこんにちは。点々の階制作の若旦那家康です。
今回は前に「点の階」でやった「・・・」という作品を見ながらビデオコメンタリーを収録しようと思っています。まず、「階」の主催でこの作品を作りました作・演出の久野那美さんです。よろしくお願いします。

久:よろしくお願いします。

若:そして前回はダブルキャストで出演してまして、今回点々の階ではずっと出ております。俳優の三田村啓示さんです。

三:よろしくお願いします。

若:そして、囲碁演劇、囲碁とコラボレーションした演劇ということになっていたので、
演劇の話ばかりをしていても仕方がないので、スペシャルゲストをお呼びしました。囲碁棋士の田村千明先生です。よろしくお願いします。

田:よろしくお願いします。

若:いやあ囲碁と演劇っていうのがすごい混ざっている…。囲碁を題材にした演劇とかは考えれなくはないんですけど、なんで久野さんがまず囲碁と演劇を混ぜようと思ったのかっていうのを聞きたかったんですけど。
ここで今登場した…。(舞台右の入口より)雪、すごい雪だったんですよね。この時に出てるこの子は京都の女優さんなんですけど、日替わりでこれ千明先生出てたんですよね。

田:そうなんですよ。久野さんに誘っていただいて一回だけ出させていただきました。

若:舞台に出た、まあちょっとした女優経験みたいなことってあったりとかするんですか?

田:いやいやもう。無いです全く。

若:初舞台が。(笑)

田:初でした。(笑)

若:あの状態。(笑)

田:はい。

若:すごい…。度胸がすごいですね。

田:いやいやいや。私の他に棋士二人、三人で(一緒に)出させていただいたんですよ。

若:さっきの(ように)。

田:はい。

若:さっきは女の子一人だけで来ましたけど、そこは三人で。

田:はい。

若:この人は棋士?(映像右の入口よりまた人物が登場)これは…違いますね。今回も出てます、七井さん。

久:はい。七井さん。

若:という俳優さんで、だから本編が始まってるんですけど。
まず久野さんが「出てみたらどうですか?」って言ったということ自体がすごいなって。

久:何でですか?(笑)

若:いやいやいや。(笑)どういうノリでそれをお願いしたんですか?

久:初めてお会いした日に、女子会みたいに女性4人で、たぶんお茶しながらお話したんですけど。その時に演劇とコラボするっていうのはすごい乗ってくださって皆さん。

若:うんうんうん。

久:なんですけど。最初に言われたのが、お友達とか他の棋士の先生に「演劇とコラボするんだよー」って言ったら、「え?出るの?!」って言われるというのを千明先生がおっしゃってて。

田:(笑)

久:はっ!そうか演劇と絡むって言ったら「出るの?」って…そりゃ言うよなあって。

若:うんうん。

久:そっかぁ…。「出ますか?」って聞いたんです。(笑)

若:はい。

久:そしたら「いいんですか?!」って言われたんです。(笑)

一同:(笑)

久:「ぜひ。」って言ったら、次の日に千明先生からご連絡があって、
「あのー、理事の先生が一緒に出たいと言ってくださってるのですけどいいですか?」って言われて、「ああもうぜひ!」って。(笑)

田:(笑)

若:すごい。とんとん拍子で。

久:はい。ありがたいことですね。

三:ありがとうございます。

若:その時、囲碁と演劇をコラボレーションさせるという話になって、実際にお会いして盛り上がるということになったのですか?

久:はい。

若:まず久野さんに、なぜ囲碁とコラボをした演劇を創ろうと思ったのか。聞いて良いですか?

久:はい。これは何回もアフタートークの時にも…初演の時にもさせていただいたんですけど、一番最初はツイッターなんですよ。

若:うんうんうん。

久:私が演劇をちょっとやめてた時期にツイッターを始めて。演劇じゃなくて園芸をやってたんですね、その頃。

若:園芸…植物を育てる?

久:植物を。そう。で、私ゴーヤだけがうまく育たなくて。「ゴーヤが育たない」ということをツイッターに書いたんですよ。
そしたらある人が、全然知らない人が、「ゴーヤと言うのはね」ってゴーヤの育て方をすごい詳しく教えてくれるんですよ。
で、「何だこの人」って思ってしばらくやりとりをしてたんですけど、その頃からプロフィールに「囲碁好きです」とか「アマチュア何段です」っていう方がすごい増えてきて。
「なぜだ」と思ってたら、そのゴーヤの人が千葉にある囲碁教室の先生だというのが分かって。
で、囲碁教室とダジャレで有名な方なんですね。

一同:(笑)

久:囲碁系のダジャレを作って、それでマグカップとかを作るような人なんですけど。

若:え。囲碁系でダジャレって、そこに食いついてしまうんですけど。どんなんがあるん…。

久:今、持ってきましょうかコップ、マグカップ。(離れる)

若:千明先生は、その方は知っている?

田:いや、私の周りで…ちょっと囲碁のダジャレは…いないですね。(笑)

若:なんか、あのー、すごい…難しそうっていうか…。

久:すいません。(戻ってくる)

田:そうですよね。

若:おじさん感すごいですよね。

田:すごい気になりますよね。

久:読んだらいいですか?ダジャレ。

若:じゃあ、ぜひ。それがどれぐらいうまくできているのかをちょっと先生に来てみて。

久:たぶん、私たちには…そうなんですよ。私たちにはわからないんですよ。囲碁がわからないと。「苦しい時のコミ頼み」「両手にハマ」えーっと「キリなんじゃろ」

若:ちょっと、あのー…。(笑)解説してもらっていいですか千明先生?

田:ひそかにじわじわウケる感じですねこれ。(笑)

三:あっ。じわじわ系の。(笑)

若:囲碁用語、なんでしょうね。あの…なんだ、ことわざに囲碁専門用語みたいなのが。

田:そうそうそう!そういう感じ。囲碁用語が入っているって感じですかね。

久:「一間トビで握手なう」

若:んん?

田:あのね。「一間トビに悪手なし」っていう、ことわざというか格言があるんですよ。たぶんそれをもじったのかなと思います。

若:なるほど。

久:囲碁わからないと何もわからないですよねこれ。

田:そうですよね。

久:何なんだろうと思ってたんですよずっと。

若:けど作品を創ると…あ、三田村君出てきてますね。

三:出てきました。はい、僕です。はい、出てきました。

若:三田村君もこの作品をやるにあたって、囲碁を?

三:そうですね。

若:習った?

三:そうです。千明先生のいる関西棋院さんに、何人かでですね、おじゃましまして。囲碁体験みたいなのをする。みたいな感じで、行ったわけですよ。ただ、全然囲碁を知らなくて本当に。まあ将棋とかオセロとかって、小中学生の頃とかクラスで。

若:やるね。

三:はい。休憩時間とかにやりましたけど。流石に囲碁は…。知ってますし、囲碁教室とかは近所とかにありましたけど、実際やったことはなくって。

若:五目並べとかはね。

三:そうですね。

若:小っちゃい頃とかにも触れてることはあったけど。

三:そうなんですよ。

若:絶対将棋よりも囲碁の方が…。この駒が無いから将棋できへんとかはあるけど、白と黒の石さえ沢山持ってたらできるのに。将棋は触れるけど、囲碁なかなか…確かに触れないですね。

三:そうなんですよね。そんな感じで、だからこの年になって初めてやるわって。いやあ、その節はありがとうございました。

田:いえいえいえ。来ていただいて。

若:ここでお礼を言う(笑)

田:ありがとうございます。こちらこそ。

久:若旦那さん、私さっき話途中でコップ取りに行っちゃったよね。

若:はいはいはい。そうでしたよね。

久:すいません。

若:いえいえいえ。(笑)

久:で、そうなんです。この人が囲碁の先生で、囲碁の人たちがわらわらフォロワーさんに入ってくださって。
で、すごい特にアマチュアの囲碁の方ってすごい好奇心の旺盛な方が多くて。「演劇って何すんの?どんなのなの?」すごい聞きはるんですよ色々。

若:おお。

久:でみんなが、みんなが言うんですよ。「囲碁の劇がない」「囲碁の映画とか漫画とかがあんまりない」「将棋は色々あるけど囲碁はない」で、「劇をやっているなら囲碁の劇を作ってください」って言われたんです。

若:さっき言った、将棋より簡単にできそうなのになぜか。

久:何でなんでしょうね?

若:三田村君も触れてこなかったっていうのは…確かに。囲碁を題材にした…ヒカルの碁って漫画はあったんですけど、あれはじゃあ囲碁界の中で、田村先生たちとか関西棋院の囲碁部の人たちは「きたー!!碁の漫画だー!!」みたいになったんですか?

田:すごかったですよ。あの時のブームが。もう毎週子供教室に何十人も。

若:へえー。

田:ヒカルになりたくてみんな。

久:ああそうか。

田:そう。(笑)すごかったですね。

若:わかりやすいですね。なるほど。全然関係ないですけど、僕もキャプテン翼が始まったからサッカー教室行きました、小学生の時。

一同:(笑)

三:そうやったんですか。(笑)

若:でその後、まあコラボレーションして、三田村君も久野さんも。久野さんもその時に囲碁を習ったってこと?あまり知らなかったてこと?

久:はい、その時教えてもらって。で、すごい感動したんですよ。初めて囲碁を教えてもらった時。

若:ほお。

久:私の劇の創り方が…わりと固有名詞が使えなくて私。

若:うんうんうん。

久:うん、今までたぶん一個も無いと思うんですけど。固有名詞が使えなくて。何かその…主役がないって言われるんですけど。

若:だからキャラクターに名前をつけてないってことですね。

久:うん、そうです。で、囲碁を教えてもらった時に「わあ!一緒だ!」って思ったんです。

若:おお。

久:石に名前がついてない。で、どの石でもいいんですよ。最初に置かれるのは。

若:うん。うんうんうん。

久:で、その石が、ほかの石との関係性の中で、物語の中で、自分の役割というかアイデンティティが作られていくじゃないですか。囲碁って。

若:置かれた時に、そのポジションが決まるっていうこと?ああ…そうか。

久:その石自体は何も変わらないのに周りの環境が変わる事で石自体の価値が変わっていくっていう…すごい。すごい!と思って。

若:ああ。なるほど。

三:確かに将棋って王将とか歩とか桂馬って、やっぱり名前がありますよね。

若:何かを…その、誰かを…キングを取るチェスとかもそうですよね。キングを取ったらいいとかっていうルールではないってことですよね、囲碁自体は。だから…一個一個が進んでいった時に、その関係性が分かる。
これは…確かに「ミザンス」って…演劇では、立ち位置でどう見えるかっていうの…。(映像を見て)このミザンスはこう…七井さんの後ろに三田村君がおって、お客さんにとっては三田村君が見えなかったりする…位置が。
今、七井さんが主役の石になってる、みたいなことなんですかね?

久:いや、たぶんそうじゃない気がする。わかんないけど。(笑)

若:そうじゃない?

久:なんかね。はしっこにあってもえらい石っているんですよね?たぶん。

田:そう。そうですそうです。

久:ね。だから、真正面から見て前にいるから強いとかでは、どうもないみたいなんですよ。そこがかっこいいですよ囲碁は。

田:(笑)

若:なんか…「あそこに置いた石は何なんだろう」って思ってたら、後から効いてくるみたいなこととかって、ことですか?

久:うん。うん。

田:ああ、そうですね。
たぶん久野さん言ってるのは、置く側が…囲碁って陣地取ったら勝ちなんですけど、「陣地を取りに行きなさい」って言って置いた石とか、「戦いに行きなさい」って言って置いた石とか、そういうのが戦いを終えた後は「じゃあもうあなたもういらなくなったから、さようなら」みたいな…。
結構進んでいくうちに役割が変わってくるというか、環境が変わってきて、変化していくんですよ。

若:なんか役目が…あ。それはだから…演劇で言うと役目が…出ハケみたいなこと…っていうことなんだね。
だから三田村君はさっき何かのために出てきたけど、(映像を見て)今は役割がないくらい、七井さんと藤谷さんのやりとりになってるっていう状態なのかな。

久:ああそっか。そうなのかな。

若:これは白黒の衣装っていうか喪服だったと思うんですけど。

久:はい。

若:それもやっぱり囲碁を意識して?久野さん。

久:そうですね。私本当だったら…上手になれたら囲碁そのものの、ヒカルの碁じゃない新しい「なんとかの碁」とかできたら良かったんですけど。なかなか、囲碁そのものがあんまり上達しなくて。すごい好きなんですけど。
なので囲碁そのものに手を出すのは恐れ多いなあと思って。私の手に負える架空の競技を…。

若:創った?

久:うん。私が思ってる、囲碁に似てる競技を、創った。(笑)

若:(笑)

田:でもこの「点転」って競技をやっているっていう設定じゃないですか?この点転っていう競技を私も観させて頂いた時に、すごい囲碁に近いというか。

久:本当ですか。嬉しい!

三:ええっ!(笑)

久:やったー!

田:久野さんが感じてる感じ方…囲碁に対する感じ方がすごい独特の目線と言うか。
ただゲームとしてじゃなくて囲碁の本質みたいなものを表現してるなあと思って。だから見れば見るほど囲碁の深さとシンクロしてくるんですよ。

三:へえー。

若:すごい嬉しそうなコメントが。(映像を見て)あ。新しい石が出てきましたね。

一同:(笑)

若:この佐々木君が実は…すごく囲碁が上手いって。

久:一番上手くなりました。いや、上手いって世間一般ではそんなに上手くないとは思うんですけど、私たちの中では一番上手い。

若:今ひょっとしたら演劇界で一番囲碁の上手い俳優かもしれない。

一同:(笑)

若:今もちょうど点々の階になって、再演なので創りなおしている所だと思うんですけど、基本的な役割は変わらない状態でやってるってことなんですよね?

久:はい、そうです。

三:はい。

若:まだ稽古、その演劇の稽古以外に囲碁をみんなでやったりもしてるんですか?

久:いや、今のところはまだコロナとかでバタバタしてて、中々…。

若:そうね…会えない、中々…。

久:そうなんです。でもみなさん、これ(初演)やった時にみんな教えて頂いて、楽屋でね、「本番前にやるのにすごい良い」って言ってましたよ俳優さんが。落ち着くし集中できるからって。

若:へえーなるほど。

田:すごい集中しますもんね、やってたら。

三:楽屋が和室だったので。

若:あ!

久:そうですね。

若:なるほど。

三:何か環境的に…。(笑)

久:そうでしたねあの時は。

若:会場、京都芸術センターの講堂なんですけど、裏が大きい大広間みたいな楽屋なんですよね畳敷きの。なるほどじゃあみんな碁盤とか碁石を持ち込んで。楽屋に。

久:いや関西棋院さんがこの時すごい…もう皆さん、お客様にプレゼントしてくださったんです。小さい囲碁セットを。

若:えええ!すごい。

久:素敵でしょ。で、それを私たちも頂いて楽屋でやってたっていう。

若:なるほど。それ今は誰かが…久野さんが持ってるんですか?

久:私も持ってるし、たぶんみんな。(当時の)何人か持ってると思います。

若:じゃああれですね。大阪公演の後に埼玉公演があるんですけど、もう埼玉行ったらみんな家に帰らないから…。

三:(笑)

久:うん。やりましょう!やりましょう!

若:宿で囲碁大会ですよね。

田:ぜひやってください。(笑)

若:僕もいっぺん習いに行かないといけないな。

久:あ、「ごやねん」いきましょうよ。

若:そうですよね、このコロナの時期だから…Youtubeとかでやられてるんですよね、先生。

田:そうですね。今ちょっと集まって中々できないんで…あのYoutubeでルールを説明したりとか、そういうのを出しているんで。
それを見てなんとなく囲碁のルールを覚えてもらったら、後はもう対戦できますんで。

若:あ、すぐに?いやあ…一緒にツアーに行くまでに、勝手に練習して三田村君とかを負かしてやりたい。

三:いや僕弱いんで。

一同:(笑)

若:(映像を見て)あ!ここが!あのちょうど…新しい「点転」っていう久野さんが創った囲碁のようなゲーム。(のシーン)めちゃめちゃダイナミック。(笑)囲碁に比べるとダイナミックですよね。

田:いやでもこの手つきが囲碁と同じなんです。

若:ああー。

久:教えて頂いた通りやってるらしいです。

田:そうです。(笑)

若:石の置き方の…

田:そうです!

若:持ち方みたいなのがあるってことですか?

田:ありますあります!

若:へえー。

田:人差し指と中指で挟むんですけど。本当に、正に今やっていたような形で。

若:これ音もすごかったですよね。すごいダイナミックな音が鳴るというか。

田:(笑)

若:眼鏡と眼鏡が喋っている。

三:(笑)

若:稽古っていうか創っている最中にちょくちょく久野さんは(囲碁のことを)聞いてた感じなんですか?
ある程度勉強して、一気に(台本を)創って…実際千明先生とか出てもらう時に、本番になって観てもらった感じなんですか?

久:えーとですね…その前に、千明先生からすごい素敵なお申し出を頂いて。本番前に、「お互いの競技について深く知る機会を設けましょう」と。

若:おお。

久:で、私たちは囲碁を教えて頂いて。その場で「点転」について説明させて頂きました。

田:(笑)

若:なるほど。僕は情報も知らずにお客さんとして行ってたんで。見て、いきなりダイナミックなことをしてるなーと思って。
なんかドキドキしませんでした?そういうの説明する時に。怒られやしないだろうかって。

久:うん。最初は「え。これ囲碁劇とかなめたこと言うなよ。」とか思われたらどうしようと思っていた。すっごい最初は…そうなんですよ!いやすごいだって…ねえ?大事に。当たり前ですけど。大事にしていらっしゃる世界じゃないですか。
それを何か素人が…。いや、でも私は私なりにすごく大事にしているけれども、なんか全然違ってたら…。(囲碁と「点転」は)違うのは違うんだけども。なんか違ってたらどうしようと思って…。

田:(笑)

久:(そうしてる)間に、たまたま神戸新聞の溝田さんという記者さんが、当時演劇と囲碁の担当をされてて。ちょっとご紹介頂いて、「どうでしょう?これは囲碁劇と言ってもいいでしょうか?」っていう感じで…お話をしました。最初に。

若:ああ…!すごい、その…囲碁と演劇を担当している記者の人がいるのが…、文化(担当)としてはまあ近いだろうか?新聞社の中で文化担当がそんなにいれない(在籍できない)のもあるような気はするんですけど。すごい…いい人がいましたね。(笑)

久:そうなんです。それで私たまたま前の年の正月の…えーっと私が神戸なので出身が。神戸新聞の巻頭特集みたいなやつにインタビュー載せて頂いたんですよ。

若:うんうんうん。

久:その時にお話してて、「次は何ですか?」「つ、次は…囲碁劇を…。」みたいなことを言ったら、「え!僕囲碁も担当してるんですよ!」って言われたんですよ。(笑)

若&田:(笑)

若:すごい!ラッキー。なんかそういうツキありますね久野さん。

久:はい。私ツキだけはあります。

一同:(笑)

若:なんでしょうね?どうやってそういう繋がりを持っていくのかが分からないですし。
僕も全然知らなかったですけど、
この時はお客さんで、今回は再演するにあたって制作をしたから、千明先生と「初めまして」ってお話しできたりするんで。繋いでいくっていいですね。

久:囲碁を教えて頂いた時、繋いでいくって言葉よく使ってられましたよ、先生方が。「繋いでください」って。

田:そうですそうです。(笑)

久:切れないように。(笑)

若:五目並べて繋がったら、終わりじゃないんだと。

田:そうです。(笑)

若:ぐんぐんぐんぐん、繋いでいかないといけない。

久:だからやっぱ似てるんですよ。囲碁と演劇は…違うか。(笑)

若:おお。

田:いやでもすごい似ているというかやっぱり、ひとつのものを突き詰めていくというか追求して完成度を高めていくという意味では似ているかもしれないですよね。

三:うん。うん。うん。そうですね。いや…(笑)

若:すごい熱い。熱く語ってる佐々木君。

久:囲碁と点転に一つだけ決定的な違いがあって、点転は盤の大きさに決まりがないんです。

若:あっ!伝えてましたねそのこと。(劇中で)

久:(笑)

若:どこまでもいける。

久:どこまでもいける。だから「モンゴルの草原のような」とか言ってるんですけど劇中でも。強くなると海をまたいで戦うんです。名人クラスは。

若:すごい。ドラゴンボールみたいな世界。

久&三:(笑)

若:何か…聞こうと思ってたのに出て行ってしまったけど…。これを再演しようと思った理由ってあるんですか?たぶん他にも色んな作品、久野さんも年に一本は新しいものを書いてたりとか、色んな「階」をやってきたんですけど。
今回東京…じゃないな、埼玉。関西と関東でツアーをするっていうこととか含めて、作品を「点転」をもういっぺんやるって思った理由って何ですか?

久:一つは…この日すごい雪で…。お客さんがね…。

若:(映像を見て)ねえ。今。

久:そうなんですよ。来たいのに来れなかったっていうお客さんがけっこういらっしゃって。

若:ああー。

久:途中で車が通れないから諦めて帰った。とか。

若:はー。

久:という方もいらっしゃって。すごいお客さん少なく…結構賞を頂いたりとかしたんですけど、お客さんがすごい少なかったので、もう一回できたらいいなあと思ってたのと。
それから、あとツアーをしてみようと思った時に、今までの作品でもう一回これをツアーでやりたいと思ってくれた人が一番多かったんです。このチームが。

若:ああそうか。その都度俳優は変わるけども、このメンバーがみんな行きたいと思った?

久:特に佐々木君が。

若:佐々木君、熱いもんね。この「点転」に対する熱意がこのシーンから。(笑)

久:(笑)

若:てかもうずーっと、1時間の作品の間40分くらい、

久:半分くらい佐々木君のセリフですからね。

若:そうですよね。すごいですもんね。

久:で、今新しい、ニュー「点転」はね、身体表現をしようと試みているので。

田:へえー。

久:ダンスとかを教えてもらったりしてたので。この4年間で。

若:ふーん。

久:そういうダンスとかの表現を活かそうとしています今は。

若:あ、じゃあ、あの海に飛ばす、

三&田:(笑)

若:海の向こうまで飛ばすポーズとかも…ポーズというか、動きが変わってきてる?

久:フォームですね。

若:フォーム。フォーム!

久:フォーム。

田:へえー。楽しみ。

久:(笑)

三:しなやかになってます。

久:ね、しなやかになってますよね。

三:(笑)

若:違いが分かるくらい?

三:どうかな…。何かしなやかに…。(笑)

久:だいぶ違います。だいぶ違います。

若:じゃあちょっと…この映像もね。僕たちの話も聞いてほしいですけど、この映像もしっかり何回でも見て、見といてもらって実際に観に来てもらえたら…「え?!同じ人?」みたいな感じになるんでしょうかね。

三&田:(笑)

久:そう…あの本番…えーっと再演見てからこっち見たらカクカクしてる感じがすると思います。

田:へえー…すごい。


----------------27:47---------------- Part3ここまで


久:ね、三田村さん。

三:うん…そうですねえ、みんな若いですね、まずね。

久:若いですねー。

一同:(笑)

若:これ何年前でしたっけ?

久:4年ぐらいじゃないですかね。

若:4年?!もうそんな経つんだ。確かに…。

三:びっくりしますね。

久:びっくりする。若い。みんな。

若:けど、そこから4年経って若さから、その…ベテランに、若手からベテランに俳優がなっていくのに、体がしなやかになっていくのって素晴らしいことじゃないですか。

久:そうですね…!それはそうですね。

若:人は進化するんですね。

三:そうですね、成熟ですよ。成熟していく。

田:(笑)

若:囲碁界とかは…ベストな年齢とかってあるんでしょうか?

田:あー…でも、ありますね。やっぱり20代…10代20代が今…ピークですね。

久:そうなんですか?!

若:横の世界ですけど、将棋とかだったら藤井…さんとか。

田:そうですね。だからあれぐらいが一番…まだ、藤井壮太さんはまだまだ今から伸びるっていうタイプだと…。

若:あー。

田:だから、ちょうどあれぐらいの時期がすごい、一番いい時期なんじゃないかなと思います。

若:ちなみに千明先生はいくつから囲碁を?

田:私は10歳ぐらいから始めたんで、

三:おお。

田:遅かったんですよ。

三:え、それでも。

若:遅いんですか?

田:みんなもう3歳とか4歳からやってるので。

三:ええ?!

若:それはやっぱ家の人が囲碁をする環境に?

田:そうですね。だいたい殆どはもう親がやるとか。おじいちゃんが好きとか、そういう感じで始めてると思います。

若:確かに囲碁を触ったのはおじいちゃんから…。

三:え、3歳ぐらいでわかるんですか?

田:3歳でもね、できるんですよ。

若:へえー。

三:ええ!ええー!(笑)

田:最初に入るところはすごく3歳でもわかるくらい簡単というか、ルール自体が少ないんですよ。これも「点転」と似てて。競技が。

若:なるほど。

田:ルール自体は少ないんですけど、やればやるほど深くなっていくんで。

若:3歳からできて道具もこうなんだから、僕らの力でもっとこう普及させていきたい。

三:(笑)

久:うん。させましょう。

田:そうなんです。だからこういうコラボさせて頂いてすごいありがたいというか、中々こう囲碁に触れる機会がないんで。囲碁っていう言葉を聞く機会も中々ないじゃないですか。普通にしてたら。

若:あー。そうか。そうな気もしますね。

田:ね。だからこういう「囲碁」っていう言葉を使って頂くだけでもすごい印象に残りやすいというか。
だから私たち(囲碁棋士、棋院)にしたらすごくありがたい企画やなあって思って。

若:もっと囲碁劇だっていうことをツイートしときましょう。点々の階はね。

田:(笑)

久:でも囲碁好きな方はこれ見て「え!囲碁ちゃう!」とか思ったりしないかな。

田:あ、全然。

久:大丈夫かな。

田:たぶんね、好きな人は面白いと思います。なんとなくこう世界観がわかってくるというか。

若:やっぱ、囲碁をやってるということとかも含めて…素敵な人は知的好奇心みたいなこととかで。
自分の世界…まあ伝統を守っている頑固おやじみたいな人でなければ、「ああそういう捉え方もあるんだな」みたいなことで、

田:うんうんうん。

若:なんか盛り上がれそうな気がしますね。

田:そうですね。やっぱ私も見て新鮮な感じでした。

久:(笑)

田:点転の競技というか…そういうのを見て。でも最初一回見ただけだと…なんとなくわかるんですけど、2回目3回目見た方がすごい(内容が)入ってくるというか。

若:ああー。いいことおっしゃる。(笑)

田:見れば見るほど、じわじわ来るんですよ。

若:うん。その…僕たち…僕たちというか、三田村君とかはたぶん大学生から演劇をやり始めた?

三:ああ、そうですね。

若:まあね。3歳から演劇やってたらもう、もっと深い演劇と、

一同:(笑)

若:囲碁ができた…。ちょうどだから!成熟してきてる頃なんじゃない今?

三:今…。

若:その3歳の子らが10代20代がピークになる囲碁からすると。

三:そうですね。もう脂がのってる。

若:18…そうそう18くらいから、(笑)

久&田:(笑)

若:演劇を始めて。

三:脂がね。(笑)

田:でも役者さんってやればやるほど経験とかそういうので段々よくなってくるイメージがあるんですけど、そういうわけじゃないんですか?

三:そうですね…。いや…そうです、ちょっと難しい問いですねこれは。

田:(笑)

若:人によって体にガタが来たり…。

三:そうなんです。

若:お酒を飲みすぎたりしてくるっていうね。

田:あー…そういうこともあるんですね。じゃあ囲碁と一緒ですねそこは。

一同:(笑)

若:まとめて「人というものは」みたいなことになってしまいましたけども。

田&三:(笑)

若:実際はその…点転を見て打ち方変わったりするとか、そういうことはなかったですか? 大丈夫ですか?

田:(笑)

久:そんなことない。(笑)

若:こんな攻め方もあるんではないか、みたいに。

田:いやでも、自由にやろうっていう気持ちにさせてくれますよね。なんとなく点転で。

若:ああー。

久:ありがとうございます。(笑)

若:ある程度のルールっていうか必勝パターンみたいなって囲碁ってあるんですか?

田:いやそれもね、あんまりないんですよ。人によって得意なパターンっていうのはあると思うんですけど、それにいかに持ち込んでいくかみたいな勝負になってくるんですけど。

若:演劇もそうな気がすると思うんですけどね。

三:うん。

若:一定のルールがありそうですけど、そのルールは演出家が持ってるルールっていうか、演出の得意なパターンに俳優とかを持っていく感じがするから。
ルールが…ルールはルールであるけれども、ルールだけではないというかそのルールが幅広い感じはするなあ。
何か必勝パターンがね、あるんやったらそっちに行ってしまいそうなんですけど。

三:うーん…いや、勝ち負けってなんやねん。っていう感じです。

若:ああ。演劇が?

三:演劇において。

若:うんうん。

三:とか、まあ人生もそうですね。人生もね。

若:やっぱぐーっとまとめて人というものは、って話になってる。(笑)

久:大きすぎる。(笑)

三:そうですね、そういうことを思うんで…思う戯曲だなと。

若:あっ。

三:思わせる、そうですね。

久:あ、そうか。勝ち負けがこの話の中に2つ出てくるんですよ。

若:ほうほう。

久:えーっと点転棋士さんが勝った負けたっていう話と、この小説家の…才能の無い小説家の役なんですけど、七井さんが。
才能の無い小説家にとって勝ちとは何か。みたいな話が出てくる。
でも、私は、競技とか囲碁とかスポーツとかされてる方を見てて、勝ち負けがある世界ってすごいいいなあって思うんです。

田:でもこの「点転」の競技って負ける側が終わりを宣告するじゃないですか。

久:囲碁もそうだって私お聞きしました。

田:そう。囲碁もそうなんです。

久:ね。

田:囲碁も負けた方が「負けました」って言うんですよね。それで終わるんですけど、そこのとこがシンクロしてすごいいいなあと思って。

久:そう。そこも囲碁を習った時に「おお!」って思ったポイントです。

若:そこのルールがよく、囲碁を全く初心者の僕にはわからない…なんか「負けた」って思うんですか?

田:そうですね。自分で逆転できなくて、これ以上は打ち続けていてももう結果が見えたっていう時に「参りました」って言うんですよ。

若:うんうん。

田:それを自分がタイミングを決めるんですけど、負けた側が。

若:すごい。じゃあ、まあスポーツみたいな感じではない?時間切れとかみたいなことはなく。

田:あ、時間もね…一応あるんですけど、

若:うんうん。

田:時間で切れるってことはほとんどなくって、もうだいたい負け始めてたら負けそうってっていうのは分かってるんですけど、だいぶ前から。

若:ほうほう。

田:だけど、心を落ち着かせたり、自分に…自分で納得できる瞬間があって。

若&久:ふーん。

田:その時に初めて「負けました」って言うんですよ。

若:納得できる瞬間。

田:そうですね。ここまで来たら、もうこれ以上は無理だっていう瞬間があるんですよ。


----------------37:04---------------- Part4ここまで


久:なんか作品ですね。

田:そうですね。(笑)

久:作品ですね、うん。

若:普通にゲームとしての娯楽だけじゃない、何か。

田:うんうんうん、そうですね。どっちかっていうと、やっぱりスポーツとかだったらどんだけ負けてても最後まで泥臭くしがみつくのが美学じゃないですか?

若:はいはいはい。

田:でも囲碁って伝統文化で、やっぱりこの投了の美学というか…美しく負けるみたいな所も一つの芸術と言われてるんですよね。

若:ほおー。

三:ああー。

若:美しく負ける…!

久:(笑)

田:これ以上みっともなくだらだらと打ち続けているのか、綺麗に、首をはねられた瞬間に終わるっていう…。

若:ああなんかすげー!

田:そういう美学みたいなものもあるんですよね。

三:いいですね。

若:かっこいい。それは他の人の対決とかを見てても美しい…何か物語を、千明先生は感じるってことなんですよね?

田:ああ、ありますあります。囲碁ってね、同じ対局って絶対できないんですよ。

若:ほお。

田:今までね、何千年も囲碁の歴史あるんですけど、同じ対局が一回もできたことがないんです。

若:ええええ。

久&三:すごい。

田:それを打つ人によって違ってくるんですよ。打つ手が全部。自分の意思が反映されるんで。だから負ける瞬間も自分自身が決めるんですよ。

若:すごいな。

三:演劇と、それも何か…。

久:ね、似てますね。

三:そう、一回も同じ…まあ確かに何回も何回も上演しますけど、全くその動きがもう寸分たがわず一緒っていうのは全然ありえないわけだし。

若:(映像を見て)この歩数すら違ったかもね、今。

三:そうそうそう。(笑)

一同:(笑)

三:絶対違いましたからね。

久:じゃあ、この棋士さんの負け方が好きとかいう、そういう負け方ファンもいらっしゃったりするんですか?

一同:(笑)

若:「この人いさぎよい!」みたいな。(笑)

久:「この負け方が好き!」みたいな。

田:あ、でも人によっては「あ、この人はそろそろ終わるな」とか「この人はもうちょっとやる」みたいな…。

若:ねばりはるなーって。

田:ありますあります。

若:千明先生は自分でどういうタイプだと?

田:私は…すぐ頭にきてカーッとなるんで。

一同:(笑)

田:それをいったん沈めてから、「負けました」って言います。

若:ああー。

三:カッと?

田:自分に腹が立つんですよね。

三:ああ。自分に、ですか?

田:失敗したり、ミスしたってのも自分でわかるんですよ。

若:うんうん。

田:ミスしてこういうことになったってのが自分でわかるんで。それで、その自分に腹が立つから。それを心落ち着かして「負けました」って言う感じです。

若:なるほど。

三:三田村君もね、自分のミスじゃないけど共演してる俳優のミスとかあったらたぶん「はあ?!」って。

田:(笑)

三:ちょっと待ってくださいよ!そんなことないです。(笑)

久:なるんですか?

三:なりませんよ!ちょっと待ってください。(笑) 僕も…自分が噛んだりしたら引きずりますけどね。(笑)

若&田:(笑)

三:噛んだり、セリフ飛ばしたりしたら…僕はかなり、実は引きずるんですよ。

若:へえー。

久:なんかすごい飛ばしてませんでしたっけ? これ(初演)の時、三田村さん。

三:一回だけ、もう…。一回だけ何か、何ですかね、すごい寒かったじゃないですか。結構暖房が、ガンガンかけてて。それで結構僕、一回頭が本当にボーっとした回があって。

田:(笑)

若:はー…酸欠みたいになったんや。暖房で。

三:そうですね。それでちょっとなんか…おかしくなってしまった回があって。

若:これ、今流れている千秋楽ではなく?

三:(千秋楽)は、大丈夫やったと思うんです。

久:前の日じゃないですか?

三:前の日ですかね。その時にもう…もう辛かったですね。(笑)

若:(笑)

三:やりながら辛かったです。引きずってました。心が、落ち着けることができなかったです。(笑)

田:(笑)

若:久野さんはそれを見てどう思うんですか?(笑)

三:なんですか!これ!(笑)

久:いやでも、私よりも共演者の人たちが焦ってたみたいですよ。

若:ああー。
何かね、演劇やってるとベストの流れみたいな、自分たちが…あるけど、
「なんかテンポが崩れてる!」って思ったら、取り返しに行こうと思うか、いっぺん落ち着くか…。取り返しに行こうと行って総崩れになる…場合もあって。
しかもこれ出ずっぱりですもんね。

久:そうなんですよね。

若:だからいっぺん(舞台)袖に下がったりとかしたら、それこそ心落ち着けるタイミングもあるけど。出ずっぱりやもんな…。

久:あ、でもそこも似てる。囲碁の人と。私(の台本)ほとんど出ずっぱりなんですよ全員が、いつも。

若:出てきたらね、そのままいるっていう。

久:そう。七井さんなんか6年一緒にやってて、去年初めて袖にはけた。

一同:(笑)

三:すごい。そりゃすごい。

若:1時間くらいがひょっとしたら、それはもう俳優の集中力的にもベストなのかもしれないね。

久:そうですね。

若:上演時間は。

久:囲碁って何時間、何分なんですか?

田:えーっとね。大体一般的なのは、一人3時間持ち時間があるので。

久:一人3時間。

田:だから、まあ二人で6時間。

若:ふーん。

田:プラス、切れてからも「秒読み」というのがあるので、まあだいたい一人4時間とか、それぐらいは考えている時間があると思いますね。

若:へえー、その日に終わらないとかっていうこともあると?

田:あ、えーっとね。大体3時間のは終わるんですけど。

若:うん。

田:タイトル戦とかになると、一人8時間持ち時間あるんですよ。

久:すごい。(笑)

若:はあー。

田:2日間かけて一局を打つ、みたいな。

若:すごい。

三:え、じゃあ、日をまたぐってこと?

田:日をまたぎます。途中で夕方ぐらいに封じるんですよ。次の手を隠しとくんですね、打って。

若:ふむふむ。

田:で、それを立会人が保管してて。で、次の日の朝に開封するんですよ。

若:「これをやります」ってことを?

田:そうですそうです。

若:だからそのまま考えて持ち帰らないように。

久:あ!そうなんですね!へえー。どうして?どうして?

田:もう、打っちゃわないといけないんですね、自分の持ち時間内で。で、「次の手を封じます」って言うんですよ。
で、紙に書き込んで、封筒に、ちゃんと封をして。で、金庫に入れるんですよ。

若:すげえ。

久:ええ…!金庫に入れるんですね。

田:で次の日の朝それを開封して。で、昨日の最後の手はここに打ちましたっていうのを言って始めるんですよ。

若:おおー。

久:え、それは、そういうの担当の方がいらっしゃるんですか? 金庫を開ける。

田:あ、そうですね。立会人がいて。

久:立会人。

田:うん、立会人の先生がそれを担当なんですけど。すごい重要な役なので。

若:それは時間で決まってるんですか?黒と白と、どっちか。そのターンで、えっと…。

田:いや、えっとね。大体5時とか…過ぎてくると…。まあ例えば「この時間になったら封じてもいいですよ」っていうのが決まってて。

若:ふーん。

田:そうしたら、打ちたい人は打ってもいいんですよ。でも封じたい人は封じてもいい、みたいな感じで。

若:なるほど。まあそこで、だから心が乱れてたりとか、カーッとなってたら…「いっぺん封じるぞ」って。

田:ああ、そうですね。とりあえず分かりやすい所に置いといて、次の日、また気を取り直して…みたいな感じになると思います。

若:うーむ。すごい…。すごいな。2日かけて芝居とかしないもんな。

久:え、でもなんかそういう国ある…ありますよ。

若:ありますけどね。(笑)

久:(笑)

若:そういう…国?

久:うん。えーっと、タイじゃない…南の方、どこか。何日かかけてやる演劇があるって聞いた事があります。

若:ふーん。

久:あ、でもやってみてもいいですね一回、2日かけてやるやつ。

田:すごそう。(笑)

三:ふ、封じるんですか?(笑)

久:うん、封じる。(笑)

若:「次のセリフはこれです」って。(笑)

三:封じて。

久:でも連ドラとかってそうじゃないですか?

三:うん。まあ。まあ、そうですね。

久:(笑)

三:連ドラ。(笑)

若:まあ、僕ちょっとバージョンは違いますけど、2日間で10ステージやったことはありますけど。深夜2時とか朝6時とか。

久:あ!見た。私見た!

田:すごい。

若:1時間ぐらいのを2日間。なんか夜中も借りれる所とかだったんで。

田:へえー。

若:しかも、ちょうどこれ今(映像)みたいに窓があるんで、外の明かりによってちょっと雰囲気が違うかも。すりガラスでもなかったんで。
朝やるのと夜中やるのと昼やるのでは見える風景が違うっていうやつ。


----------------47:09---------------- Part5ここまで


若:(映像を見て)よく後ろを人歩くんですね、ここ。(笑)

久:うん。

三:(笑)

久:だってここ葬儀場ですからね、舞台が。

若:ああ、そうかそうか。設定がね。

久:うん、そうです。

若:いやあ葬儀場で…こんな熱い人たちが…。

三:いや初演はこんな広いスペースでしたけど、今回の再演はもう…全く違うスペースになります。

若:大阪が、ね。

田:そうなんですか?

三:はい。

田:へえー。楽しみですね、それはそれで。

三:これ何分の一ぐらいですかね? 広さ的には。

久:六分の一とか、ですか?

三:そうですね。

若:六分の一?!

久:そこまでいかないかな?

三:そんくらいとまで言ってもいいかもしれないですね。

田:えええ。

若:じゃあもう全然、入るお客さんの数も違う。

久:そうですね…しかもコロナなので。

一同:うーん…。

久:元々…でもいっぱい入れても50席くらいの所なんですけど。

若:まあ、葬儀場っていう設定は変わらず?

久:はい。

若:もう、ほぼ内容は変わらず。

久:内容変わらずで、えーっと初演の時は二本、二本立てだったんですけど、それを一本にまとめた感じになります。

若:うんうん。あ、そうか。けど登場人物はこれだけなんだな。

久:もう一人。

若:もう一人?

久:うん。この白靴下の男が三田村さんですけど、黒靴の女っていうのがいます。

若:うんうん。

久:まあでも白と黒。

若:あ、再演は。

三:けっこうこのスペースってすごいしゅっとした感じですけど。

若:うんうん。

三:たぶん再演はもう…、

久:もこっとした感じ。

三:もう、かなり…、

若:もこっ?

三:もちゃっと。(笑)

田:(笑)

三:ごちゃっと…もこっとした…。

久:「もの」がすごい多いんですよ、再演。で、今美術さんがとにかく物で埋め尽くそうとしているので。

田:へえー。

若:狭くなったのに物を増やすって。

久:はい。

三:(笑)

久:設定としては葬儀…斎場の中のちょっと不思議な、空(あ)いている部屋設定なんですけど。
ここはただ単に広くて空いているけど、再演の方は倉庫みたいな感じで使ってない部屋っていう設定なので。ちょっと狭くて、なんか…物がいっぱいあります。

田:へえー。

若:すごい。場所が狭くなったのに、しなやかに動く佐々木君。

一同:(笑)

久:あ、でも佐々木君だいぶしなやかですよ。

若:その佐々木君のしなやかさが気になってきて仕方がない。(笑)

田:(笑)

久:京都のダンスの先輩方に鍛えて頂いて。

若&田:へえー。

久:そして七井さんがいい感じに年を重ねているので、三田村さんと。

三:そうですね。やっぱ七井さんはすごく白髪が増えて。(笑)

若:(笑)

久:たった4年とは思えない貫禄のつき方です。

三:ねえ。黒い…ですね。初演はやっぱり髪が。

久:ね。

若:白の部分の…増えて。(笑)

三:白の面積が、白の面積が増えてきた。(笑)

若:陣地取り、白の陣地が増えてきた。

久:白の陣地が増えてきた。

田:(笑)

若:ほんまやなあ。なんか三田村君もすごいおぼこいなあ。

久:なんか若いですよね。みんな若手俳優って言える…こう、ルックスですよね。まだこの時は。

三:いやあ…。

若:なんか感慨深そう、三田村君が。(笑)

三:いやあ感慨深いです。いや、こんなに。あまりその…自分の出た作品を映像で見直す機会って実はそんなに無いっていうか…。あの…自分をあまり見たくないっていう…。

若:はいはいはい。

三&田:(笑)

若:分かります分かります。分かりますよ三田村さん。

久:でも佐々木君は、「自信を失ったら自分の出てる映像を見る」って言ってましたよ。

若:へえー。

久:そして「自信を取り戻す」って言ってましたよ。

三:本当?

久:最強ですよね。

三:すごい。すごいな。

田:(笑)

三:だからこういうことがある(ない)限り見ないんですよね。

田:へえー。

久:ああ、そうなんですか。

三:で、いざ見ると…「ああ。みんな…なんか若いなあ。」と思う。(笑)

一同:(笑)

若:普通の感想やん。(笑)

三:後やっぱ思い出しますね。あの時、あの時の寒さを。雪を。

若:ああー。

田:寒かったですよね。

若:いやあ大阪公演また2月やからね。またドキドキするね。

久:ああそうか。ドキドキしますね。

三:そう。

若:囲碁も見直すんですか?

田:あ、囲碁は自分の対局は絶対ですね、もう。

若:あ、それがちゃんと復習…、

田:対局を…そうそう反省するというか。まあ、どこが悪かったとか、どこが良かったとか全部、それをチェックしますね。

若:分析する?

田:分析して。

若:うん。

田:それをやる人の方がたぶん強くなるんですよ。

若:三田村君やっぱ見直せ。見た方ががええんちゃう?

久:見た方がいいですよ。

三:えっ!いや反省しますよ?

田:(笑)

三:反省します、プレイバックしますよ自分の中で。でも、映像と言う形では見ない。

久:客観的に見たほうが…、

三:(笑)

田:いやいやでもね、私もテレビとか自分が映ってるのは見たくないんですけど。

三&若:(笑)

田:囲碁やから見るっていうだけで。(笑)

若:囲碁ってその…さっき言ってた3時間、2日間で6時間とかやってる、その手は全部記録されてってるんですか?

田:いや覚えてます。

久:ええ! 全部?

若:すごい!

田:覚えてるんで…だからそれで、後で最初から最後まで全部並べ返せます。

若:うわあ、すごいぞ!

久:うわあ。

田:(笑)

若:どういう脳みそして…

田:いやいや、もうそれは訓練なんで、セリフ覚える方が難しいと思います。

若:いやいやいやいや! だって自分がミスったこととか覚えてないことありますよ。

三&田:(笑)

若:人に指摘されるっていう。

三:それは覚えてますよ。それは僕覚えてますよ。(笑)

田:(笑)

三:ちょっと待って。(笑)

若:いやいや、なんかたまにいない?セリフをポーンと飛ばしておいて本人何も気づいてない人とか。

三:それは…います。(笑)

若:いるでしょ?(笑)

三:それはいます、いると思います…はい。いやあでも自分の打った手をもう一回できるくらい全部覚えてるって…本当すごいですね。

若:すごいですね。

田:いやもうそれは訓練というか。

若:セリフ覚えるのは毎日のように稽古してるからですし、なんだったら稽古場には覚えて行かんとあかんくらいの…。

田:ああ、やっぱそうなんですね。

若:稽古にならないんで。

久:あ、でもセリフを覚えるというよりは、稽古の時にどっかのシーンを通してやって、俳優さんがみんな【覚えてる】んですよ。
「何でここでこっち向いたんですか?」って、(聞くと)「ああ、それはこの人がこう来たから、こうしたほうがいいかなと思って」って。
それを見たら、私いつもすごいって思います。

田:ああ、すごいですよね。

久:それはたぶん、千明先生が並べたのを覚えてらっしゃるのと似てるかなって思います。

田:うん。

三:まあ、そう言われてみたらそうかも。(笑)

久:あれは私すごいなって思って、いつも。

田:すごいですよね。

若:久野さんも出演してみたらどうですか?

久:嫌です嫌です。いや、いや絶対無理です。(笑) 若旦那さんは俳優なんですよ。

若:あ、僕は出演もしますし、裏方もするんですけど。

久:よく宇宙人の役とかされてる。

若:何の話ですか。(笑)

田:(笑)

若:まあけどね、宇宙人…あっ!(映像を見て)すごい! このカット!

久:これね。(笑)

三:黒い。

若:黒くなっている。

三:こうなるんや…。

若:まあすごい。このためだけに、ここにカメラありますよね。

久:そう!そうなんですよ!カメラの人が怒ってました。三田村カメラって呼ばれてましたよ、だから。

田:(笑)

三:すいません。いやいやだから…台本にですね、「盤の大きさに規定が無い」と、

若:うんうん。

三:まあさっきも話が出ましたけど。

若:うんうんうん。

三:「誰もがここが一番端だと思ってた所の外側ももっと大きな盤の内側だ」っていうセリフがありまして、

若:セリフがね。

三:まあ、実は今映像で映ってるスペースっていうのが、その会場のスペースの半分くらいの、スペースなんですね。でしかないんですよ。

田:うんうん。

三:なので、実は2倍あるんですよ。広さ的には。

若:この実際の、講堂の広さがね。京都芸術センターの。

三:そうですね。で、そのスペースのちょうど真ん中くらいに客席があって、その逆側は、つまり舞台スペースの逆側は何も使われてないゾーンなんですね。

若:客席の裏側。

三:後ろ、裏側です。

若:裏側に空いてるスペースがある。

三:はい。なので何かそのセリフとリンクさせて、使えんかなとか思ってたんですよ僕が。

若:ほおほお。

三:そこで、そのさっき僕が完全に影になってた所なんですけど、あれはもう客席を通り過ぎてるんです、実は。

田:(笑)

若:照明も当たらない。

三:そうなんです。

若:それは三田村君が考えたの?

久:当日の朝、ね。(笑)

若:ええっ。

三:なんかそこに…いやだからその…なんだろう、盤の外側に…それこそセリフが、そういうセリフがあるように、行ってみたかったんですよ。(笑)

若:言葉を…、このセリフがあるからにはそういうことを、動きをしてもいいだろう。というか体現しようとしたということ?

三:ですし、なんか単純に行きたかったんですよ。

若:(笑)

三:ああいう客席の裏に行ってみたら…行ってみたいとか…、利用させて頂いた。(笑)

若:けど、はけているわけではない?

三:はけではないっていう。

若:え、それは当日の朝って言ってたけど、この日の朝ですか?

久:2日間あったので本番が、その1日目の朝ですね。
「あの、ぼく軌道を変えてみたいんですけどいいでしょうか?」って三田村さんが、おっしゃいまして。(笑)

若:すごい。アーティスト俳優ですね。

三:いえいえいえ、もう…なんか遊びたかったんですよ。(笑)


----------------59:11---------------- Part6ここまで


若:この時ダブルキャストで、三田村君が出てないバージョン…もあるんですか?

久:はい。今、京都の「安住の地」って劇団で活躍されてる中村彩乃さんっていう女優さんが出てました。

若:それは彩乃さんは、あの(白靴下の)動きはしてないってこと?

久:してないですね。

若:ああじゃあもう、全然2バージョンで…。まあ、まず男女が違うのも。

田&三:うん。

若:ね。白靴下と黒い靴、みたいな違いもありますけど…そんな動きまで変えるのに、他の人たちは変わらない。
っていうか、それに合わせてストーリーには乗るけども、やっぱその…どこを見るかとかは、自由に変えてくれるっていう感じなんですね。

久:なんか、あんまりミザンス?を決めてなかったので、そんなに違和感なく皆さんやってた気がします。

田:ふーん。

久:なんかもう暑くなったら…。そう。ここに、ちょうど(映像の)三田村さんの後ろ側に暖房があるんですけど、これ舞台の上なんですよね、暖房が全部。

若:はいはい。

久:だから「暑くなったら適当に消してね」って言ってたんです。(笑)

若:ああ!

三:あー…。

若:その時消しに行ってたら三田村君はセリフを飛ばさなかったんや。

久:ねー!そうそう。

田:(笑)

三:ちょっと待ってください。(笑)

若:(映像を見て)あ!ついに最初の方に置いてた石が。(笑)

三:普通、芝居中に暖房消しに行くとかって…あんまりないですよ。(笑)

久:これ、ここ(劇場)にあるんですよ。しょうがないんですよ。

三:しょうがないですけどね。

若:そうね、スタッフさんが変えれないんですね。スイッチをね。(笑)

久:うん。そうなんです、そうなんです…。でも三田村さんはこんなチャレンジャーなことをしてくださったのに、
「僕は同じ味のラーメンを毎日作り続けるラーメン屋のような俳優になりたいんです」って言うんですよ。

一同:(笑)

久:意味が分からないです。

若:安定して再生できることが重要だと。再生芸術だと。

久:うん。そう言いながら、と言いながら軌道を変えるんですよ。

若&田:(笑)

三:それは…。

久:照明も全部仕込み終わってんのに。

一同:(笑)

三:…すいませんでした。

久:いやでもこれをちゃんと撮るカメラを持ってきた(映像スタッフの)竹崎さん、けっこうすごいと思いません?

若:ああ…。

久:「これは撮らないといけないシーンや」って。

若:今回も撮影するんですか?

久:はい。撮影します。

若:再演の方も。

久:はい。

若:じゃあ、三田村君どこを動くかね…!

久:うん。どこを動くかねー。

三:いやあ…ちょっと動きようないですよ、あそこは。(笑)

久:いやちょっと今ね、私、美術の竹腰さんと新しい案を考えています。(笑)

若:千明先生は大阪見に来れそうですか?

田:そうですね。行けたら…行きたいです。もう、見たいです実際に。

若:新しい一手を打つ…!

田:そうそう。

三:いや、本当にね…、コロナが…。

久:ね、コロナがね。

田:そうですね、あるから…。

若:移動がね。

三:人出がとか、ちょっと…なんとかなってほしい。

若:けど、もし…なんかあってね、動け…来れない、大阪に来れないってなっても、映像はちゃんと送って見てもらいたいですね。そうなるとね。

田:ああもう、ぜひぜひ。いやでも生で見るのと違いますよね。

若:うーん…。

久:そうですよね。

田:ね、映像と見るのとじゃ。

若:あ、そうか。カメラワークとかっていうか…スイッチングもあるし。

田:なんかやっぱり、その…臨場感っていうか、迫力みたいなのも違うし。

若:うんうん。

田:こう、ちょっとした…なんか表情とか、伝わってくるじゃないですか。目の前で見てると。

若:そうですね。

田:それが、すごいやっぱり演劇のいい所というか。楽しみの一つですもんね。

若:どうしてもね、喋ってたり動いてる人をね、カメラは追いますけど。

田:うんうん。

若:実は、そっちじゃない方の表情のリアクションだけが面白いとかってのも全部…実際に見に行くとね、目に入りますから。

田:そうですね。

若:(映像を見て)わあ。だいぶ夜になってる。

久&田:(笑)

久:あ、これ外から「点」が飛んできてるんですよ。

若:ああ!音がね。

久:佐々木君がさっき、あの点転棋士さんが最初に打った点が、相手方から帰ってくるんですよ。

若:すごい…設定。よくそんなこと思いつきますね久野さん。

久:ね…。(笑)

若:「ね。」って。(笑)

久:これUFOですね。

三&田:(笑)

若:UFOって言っちゃう。(笑) すごい照明も。

久:これ終わった後に舞台監督さんが私のとこに「すいません!」って謝りに来て。(最初は)球切れだと思ったみたいで、この電球。

田:へえー!(笑)

久:私が照明さんに「ここチカチカして下さい」って言ってたんだけど、それを伝えてなくって。

若:(笑)

久:ビックリして…。(映像を見て)これUFOですよ。

若:この仕組みは…だから大阪(会場)窓があるわけじゃないから、また違う演出になってるってことですよね?

久:そうです。今、照明さんと音響さんが、考えてくださっています。

若:いやあ…あっという間の1時間。

久:ちょうど1時間ちょっとかな。

若:だから僕は初日見に行って、違うバージョンも見た方がいいと思ってこの日も見に来て、すごい雪の…だから僕お客さん(の中)におるのかな?

久:あ、そうか。この中にいたのか。

若:そうですね。だから三田村君が「急に後ろに、僕の後ろに回った!」ぐらいの感じで。

三:(笑)

若:いやあ…ありがとうございます。

一同:ありがとうございます。

若:改めて見て、どうでした?何か感想を頂けたら、「若いな」じゃない感想を頂ければ。

田&三:(笑)

三:でもやっぱ、空間が全く…違うので、何でしょう…。一回あの実際の使う、使わして頂くスペースコラリオンでも、稽古をしたんですけど。

若:うん。

三:なんかこう…なんでしょう。その…全く空間が違うので否応なくフレッシュに。

一同:(笑)

三:なるというか。

若:再生できない。

三:はい…再演なんですけど、なんでしょう、言ってることは、セリフ自体はそんなに変わっていないんですけど。
空間自体が全く違うことと、やはり共演者みんな年を重ねていることで、いい意味で。

若:いい意味でね。

三:はい。また、全く別の新鮮な作品に仕上がっているような感触はします。

若:なるほど。千明先生は…見直したり喋ってみて、感想はございますか?

田:はい。今日…本当に次のが楽しみやな、ってのがまず、あるのと。
やっぱり前回の分は前回の分で…私は実際に見たんで、思い出しますよね。映像を見てると。「あー、こうだったなあ」とか

若:うんうん。

田:いや、すごいセリフが多かった…多いというか、ぶわーって喋るシーンとかがあったと思うんですけど、やっぱり俳優さんがすごいなあっていうのも感じましたし、けっこう会場でこう笑いが起きたり、とかいう時もあったんで。
けっこう色んな楽しみ方というか、本当に一ファンとして、もうすごい楽しんで見てます。

若&三&久:ありがとうございます。

若:久野さんは?

久:はい…。

若:意気込みとか、感想とかありますか?

久:あ、意気込み…。うーん…やっぱり三田村さんも言ってはったんですけど、会場が違うと全然…全然違いますね。
全然…で、どっちかというと私は会場に合わせて作品は変わったほうがいいと思うので。だって役者は稽古できるけど会場は稽古できないですからね。

田&三:(笑)

若:なるほど。

久:ので、みんな無意識に会場に合わせて芝居が変わっていってる気がします。でもすごい今度の会場は、また全然違うんですけどすごい素敵な場所です。

若:ありがとうございます。ぜひこのコメンタリーも見て、実際コメンタリーの入ってない…ちゃんと映像もDVDでも販売してたりとかするんで。

久:あ!Amazonで見れるんです!

若:Amazonで。

久:Amazon Primeで、今。

若:あ!すごい!観劇三昧…すごい…!(観劇三昧)で見れたりもするので、この話が何だったのかを楽しんで頂いたら、本編の方も見て頂いて。
で、2月の大阪公演を見た後にもういっぺん見てみる、元の作品を見てみるのもありですし、また埼玉でもこの公演をやる予定なので、そちらも見て頂ければなと思います。
はい。ではこの1時間、聞いて頂いてた皆さま、ありがとうございました!では、これで終了します。

一同:ありがとうございましたー!


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2021/04/09
『点転』大阪公演 レビュー  田村千明三段(関西棋院騎士)


後援の関西棋院所属で、劇中アナウンス担当の田村千明三段による、大阪公演レビューです。

*********************:

点転にアナウンス役として出演させていただきました、囲碁棋士の田村です。
私自身、前回の「・・・」にもエキストラとして出させていただき、初めて囲碁をモチーフとした演劇を見させていただきました。

劇作家の久野さんが囲碁に触れた時の感覚や棋士の世界観というものも、囲碁の世界に普段どっぷり使っている私達とまた違う角度で見た世界が描かれていて、改めて囲碁の深さを味わえた作品でした。
また、囲碁という伝統文化を演劇という形で表現してくださったことは、囲碁界初の試みでもあり話題にもなりました。

今回の大阪公演も初演を観させていただきました。

まず前作を上回る完成度に驚きました。
点転という競技を作った人物の葬儀。火葬場で初めて出会う故人の周りの人達が初めて知る真実。
出演者の誰の目線で見ても違った世界が見えて観れば観るほど面白い作品でした。
囲碁を知っている方は改めて囲碁を好きになると思うし、知らない方は、ルールを知った後に観ると全然違った劇に変化するのではないでしょうか。

役者さんやスタッフさんたちともリモートなどでお話させていただきましたが、皆さん囲碁を覚えていただき、役作りもされていました。これからも、陰ながら感謝と尊敬を込めて応援をしていきたいと思います。

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2021/04/09(金)
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2021/04/08
『点転』公開稽古 4月11日(日)15:00〜18:00 @進修館 小ホール 入場無料

進修館
点々の階『点転』 南埼玉公演 公開稽古のご案内

“階”として初めての関東での公演に先立ちまして、
4月11日(日)に公演会場となるコミュニティーセンター進修館小ホールでの稽古を公開いたします。
詩的な会話劇を会場を活かして創作を試行する現場を観覧、体験してください。

・日時:4月11日(日)15:00〜18:00
・入場無料
・時間内出入り自由


予約は不要ですが、入場時に検温と消毒、連絡先の記入をしていただきます。
館内ではマスクの着用をお願いします。
場内での会話はお控えください。
稽古をご覧になって作品に関する質問や感想は受付にて承ります。



お問い合わせ:090-9273-4609(制作部)


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2021/04/07
『点転』上演台本

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2021/04/07(水)
限定公開

2021/04/02
埼玉公演に向けて稽古が始まりました  湊游(演出助手)

大阪公演千秋楽からちょうどひと月、映像配信も開始され着々と次に向かって進んでいます。
今日は大阪公演まで創りあげたものを一旦リセットするための稽古になりました。

なぜそんなことをしたかというと、
今回のツアー公演、大阪と埼玉で上演空間があまりにも違うからです。


埼玉公演が行われる場所なのですが「進修館 小ホール」という所になります。(下記URLより)

https://www.shinsyukan.or.jp/guide/f1_shouhall.html

収容人数…200名。
とんでもなく広い空間です。


大阪公演を行ったスペースコラリオンは、比較的小さな部屋に沢山の物が溢れている、
いわば倉庫のような空間で、俳優のアクティングエリアもかなり限定されていました。

進修館 小ホールは、反対に物は少なく広大で天井もすごく高い。
俳優が飛んだり跳ねたり走り回ることもできます。
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こうなると会話をする人同士の距離から高さまで全然違いますし、移動方法も変わります。(大阪公演ではできなかった「走る」ということが可能になったり)

だから同じ台詞を喋っても、言葉の意味が変わるし、登場人物の動き方も変わる。
声のボリュームも高さも変わる。


しかし、そうは…思っていても、
昨年から続けて数ヶ月稽古したものが身体に定着しています。
意識していないとその定着したものが、どんどん出てきてしまう。


そこで上演空間や大阪公演をリセットすることについてみんなで共有してから稽古に臨みました。

何度かシーン稽古を行っては止めてを繰り返していくと、だんだん俳優陣の動きや声が変わってゆきました。
稽古の始まりと終わりとでは演技が全然違っていたので、ここからまた1ヶ月半後にはどんな作品になるのかとても楽しみです!


ちなみに、リセット前の大阪公演はどんな模様だったのか?
こちらから大阪千秋楽の配信映像がお買い求め頂けます。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

https://xxnokai.stores.jp/items/603dc1b1c19c456aa4604a85





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2021/03/03
『点転』大阪公演 映像配信開始!

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点々の階『点転』大阪公演、全ステージ終了しました。
千秋楽の舞台映像を編集し、映像配信開始いたしました。
(5月31日まで、何度でもご視聴いただけます)

見るたびに物語が違って見えると言われる「点転」を、ぜひ、映像でもお楽しみ下さい。

こちらから配信チケットお買い求めいただけます。

配信チケットはこちらから↓
https://xxnokai.stores.jp/items/603dc1b1c19c456aa4604a85


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2021/03/03(水)
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2021/02/23
『点転』大阪公演 会場までの道案内(阪急十三駅から)

最寄りの十三駅から、今回の会場であるスペースコラリオンまでの道案内をします。







阪急十三駅 “西” 改札口を出まして
(※東改札口ではなく写真の西改札口から出てください※)

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道なりに進むと

大きな横断歩道が見えてきます。

これを一直線に渡ります。

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商店街の入口に来ました。

ファミリーマートを左手に迎えて、

ここからはとにかく真っ直ぐ進みます。

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左手にマツヤデンキが見えてきます。

直進します。

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ローソンやCan Doが見えてきますがまだ真っ直ぐです。

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大きな横断歩道を渡ります。

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メロンパン屋さんが見えました。

曲がらずにもう少し進みます。

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「スシマス」というお寿司屋さんが見えたら右に曲がり、

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左に見えるこの扉の建物をさらに左に曲がります。

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この写真の奥に見える白いシャッターの建物が会場です。

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そちらから受付にて手続きをし、お入りください。







最後までご覧頂きありがとうございます。

当日はどうかお気をつけてお越しください。



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2021/02/23(火)
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2021/02/20
上演まで後1週間

前回「上演まで1か月」という稽古日記だったのに気づけばもう1週間です。
いよいよ大詰めです。
今日の稽古では音響の合田さんが作った仮音源を稽古に加えて稽古を実施しました。
今回再演される「点転」では、会場も色々な音に特徴のある会場になっております。
この会場ならではの音を劇場で録音し、劇中の音声へと合田さんが作り直しています。

また、囲碁に似た競技「点転」は囲碁同様に「打つ」競技です。
すなわち「点を打つ」競技なのです。

点を打つと、どんな音がすると思いますか?ぜひ劇場に聞きにいらしてください。


また、明日2月21日の日曜日に、今回後援である関西棋院さんの棋士さんたちが参加されているYoutubeチャンネル『ごやねんチャンネル』に点々の階から数名、出演させて頂けることになりました!


【ごやねんTwitterより抜粋】

囲碁のことを知ってから「点転」を観ると面白さが高まること間違いなしです。
(自分もごやねんさんのYoutubeで入門講座動画を見させていただきました…(笑))

こちらもぜひご視聴頂ければと思います。


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2021/02/19
劇場稽古を繰り返している(佐々木峻一)

何度もスペースコラリオンさんで稽古させてもらっている。

本来なら本番と同じ場所で稽古させてもらえることはとても珍しいことで、ありがたいことなのに、今回は何度も稽古で使わせてもらって、しかも客席も美術も組んだ状態で、ほぼ本番と同じ環境をつくって何度も稽古できている。コロナ禍で使う予定だった稽古場が時短営業になった影響なのだけど、ここはコロナ禍だからこそ巡り会えた環境をありがたく思わなければいけないところ。

なのに、そんな稽古を4ヶ月も繰り返してきて、最近妙にスペースコラリオンという場所に身体が拒否反応を示すようになってしまっていた。なんだか舞台上に立つととにかく落ち着かなくて、客席があるということに腹が立って「舞台に立って演技してんなあ」という気持ちがつきまとって、セリフが全部気持ち悪く感じてしまっていた。通し稽古になるとひどくなって「こんなんじゃだめだ、ここは舞台じゃなくて、あれは客席じゃなくて、ちゃんとしなきゃダメだ」と思って頑張れば頑張るほど力が入って、普段の稽古でできていたことができなくなってしまう。贅沢な話で、贅沢病みたいだな。

なんとかしなければと思って、本番週の前に最後にスペースコラリオンを使わせてもらえるこないだの火曜日に、演出家に無理を言った。「稽古開始前に1時間アップをさせてください。コラリオンで手足を伸ばせる場所を1時間ください。そのあとセリフ合わせをさせてください」演出部はコラリオンさんに予定より1時間早く開けてもらえるようお願いしてくれて、コラリオンさんは17時に開ける予定のところを16時にしてくれた。ありがたいことで、自分はわがままなやつだ。

そうやって十三に余裕をもって着いてから駅前の松屋で牛丼を食べて、ゆっくりコラリオンに向かって、場所に自分が馴染むようにゆっくりアップをした。でもどうにも気持ち悪さは抜けなかった。いったん苦手意識を持ってしまうと抜け出せなくなるみたいな感じで、自分はメンタル弱いなあ、とほほ、なんとかしないとなあ、と思いながら、舞台上で適当に動きながらなんとなく読み合わせをした。言葉を喋れている感じがしなかった。

でもそうやって舞台を使わせてもらいながら適当に動いている中で、自分がなぜこの場所で落ち着かないのかがだんだん分かってきた。舞台装置として床に置かれているものを目で追って、視線がずっと下にいってしまう。舞台の床材の凹凸と軋みが気になる。普通に立ってるときにすぐ足が変な形になる。手も落ち着かなくなって手を使ったジェスチャーが増える。

そういうことに気づいて、目線と手足をフラットにするように意識して読み合わせを進めて、演出家と解決策を探っていたら、舞台の明るいことと客電が暗いことが気になり出した。そして照明をどうにかする方法を見つけたことで、(そのことでスタッフさんにぼくのわがままを聞いてもらうことによって)久しぶりにコラリオンでちゃんと作品を立ち上げることができた。

なんて自分は不器用な役者なんだ!と今回はとくに思わせられましたが、時間をかけていっしょに解決策を探らせてもらえる演出部と共演者のみなさんに恵まれていてよかったよかった、と思うばかりです。闇雲にならずに、諦めずに、納得いかないことにはとことんこだわることができて、周りの環境には感謝しかない。あとはしっかりいい上演ができるように、自分の仕事に責任を持って、がんばるんばです。

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2021/02/18
点々の階が上演する 囲碁劇?『点転』とは…

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Q. 「点転」はどんな物語ですか?
A. 「点転」という盤上競技をモチーフとした、勝つことと負けること、終わること、終わらせることについての物語です。


Q. 劇中の点転とはどんな競技ですか?
A. 「一つの盤の上で二人が点を打ち込み合う競技。 誰のものでもなかった場所に点を打ち、その点をよりどころにしてお互いがお互いの領域を作っていく。」と説明されています。「競技者のレベルで盤の大きさが変わる。上級になるにつれ盤が大きくなる。さらに上級になると運動場サイズの盤を使って点を飛ばしあう。名人レベルでは海を超え国をまたいで戦う」という仕様のようです。
劇中では試合はおこなわれません。セリフややりとりから、架空の競技を想像してください。


Q. 囲碁劇という噂はほんとうですか?

A. 囲碁そのものは登場しないのですが、囲碁と合気道を混ぜたような(と説明される)競技がモチーフとして登場します。盤の上に石ではなく点を打ち込んで勝敗を競う競技です。
脚本担当の久野那美が、囲碁を教わったときの感動をもとに、作家が感じた囲碁の世界観を作品にしました。
囲碁棋士の所属団体である「関西棋院」様に作品を見ていただき、初演は「協力」、今回は「後援」という形でサポートしていただいていますので、厚かましいですが「囲碁劇」を名乗っています。(囲碁はでてきません。点転の試合の様子も出てきません)


Q. 点転の棋士になるには特別な才能がいるのでしょうか?
A. 「点を巧みに扱い、他ならぬその場所を選んで打ち込むには高い集中力と観察力ととっさの判断力と諦念が必要です。相手の呼吸を読み、機を逃さずにそこに滑り込み狙いを定めるリズム感と瞬発力も必要です。」(by 佐々木峻一演じる若手棋士)


Q. どんな登場人物がいるのですか?
A. 舞台に登場する登場人物は五人です
  ・紙袋を持つ男…七井悠
  ・何も持たない男…佐々木峻一
  ・黒い靴の女…大西智子
  ・白い靴下の男…三田村啓示
  ・窓の外を見る女…新免わこ


Q. 勝負師達の物語ですか?
A. 点転という競技の棋士以外に小説家なども登場します。点転という競技の中で生きる人以外に、いろんな形で点転に関わるひとたちを描いています。(それぞれの意味で、皆勝負師かもしれません)


Q. 誰が主人公ですか?
A. 演劇なので、主人公は見る人によって違います。
  台詞が多いのは:何も持たない男
  脳みが深いのは:紙袋を持つ男
  登場時間が長いのは:窓の外を見る女
  話を展開させるのは:黒い靴の女・白い靴下の男
  舞台には登場しないのは:師匠



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2021/02/18(木)
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2021/02/16
稽古の密度が違う(2月13日稽古日記 七井)

13日の稽古日記です。

階の稽古は台詞を覚えてからが勝負というか、台詞を覚えないと(台本をもって稽古することをやめないと)始まりません。
自分の台詞と相手の反応に対して、かなり集中しないと演技が継続できないから(私にとっては)。
そのため、シーンを細かく切って反復稽古というよりは、作品を大きく前半と後半に区切って通して稽古したりします。
細かくきぎって決めてみても、全体の流れの中では演技が一致しないことがあるから。
必然的に俳優は、演技に或る流れが出来てきます。
そこまで来ると、今度は一気に作品を通してしまう。

最近は通し稽古1回だけをして稽古が終わる、ということも度々あります。
だらだらと返すのではなく、その時点で出来るベストテイク決めてサッと帰る、みたいな。
プロボクサーの世界チャンピオンが1回のスパーリングだけ入念にやって帰る、みたいな(決してそんなことはない)。

稽古の密度が、稽古開始時からは明らかに濃くなっています。
自分の出す情報、相手から受け取る情報、自分の軸がぶれる時のブレ幅のメモリの細かさ...

後は観客が入った時に、何をどこまでできるのか という段階になってきました。


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2021/02/07
2月6日の稽古日記(桜田)

初めまして、演出助手として参加しております桜田です。

いつも「俳優さんは大変だなぁ」と思いながらその日の稽古の記録をつけています。

改めてセリフの確認をということで、読み通しを行った日の稽古日記を書きます。

(外から見てる感じだと)自分の役を再認識しながら読んでいたり、身に付いている感覚?言葉?と台本に書かれている実際の言葉とを照らし合わせていたりと、この日も色々な気付きや発見があったようでした。

言葉やその意味に囚われすぎるとそこから離れられなくなってしまいますが、逆に距離を取りすぎると方向を見失ってしまう。

バランスって、大事だけど難しい。
何が難しいって、あるものとあるものの“中央”という意味ではないところが難しい。カレーのスパイスみたいな…?

でも案外難しいと感じるものは「難しい」という認識を取り払うことにより解決しちゃうものなのかもしれません。


チラシ



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2021/02/04
上演まで後1か月(湊游)

今週は本公演の上演会場での稽古をしております。
舞台美術も本番を想定したセット組を行い、最初から最後までの通し稽古。
ここから1か月で作品を良くするためにまだまだできることがあると実感。実りの多い1日でした。

シビアな事情が沢山あります。去年から引き続き感染症対策に奔走しておりますが、本当に気を抜くことができません。
なんとかここまでやってきた。後1か月でまずは一つ目のゴールのようにも思えます。

そんな中作られていく「点転」という作品。
どうかお客さんをこの舞台空間にご案内できますように。

ちなみに公演チラシの作成がじわじわ進んでおります。
今回のチラシはちょっと変わったチラシになっています。

チラシ
(!)


デザインは小泉しゅんさん(Awesome Balance)
またチラシの神秘的な美しい写真はbeni taekoさんの撮影。

お客さんのお手元に届けられる日が待ち遠しいです。


寒い季節、厳しい季節がまだもう少し続きますが、どうか皆さまもご自愛ください。
十三 space korallionにてお待ちしております。

●公演情報はこのリンクから●

○前売り券購入フォームはこちら!○


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2021/01/31
稽古日記「ロックで稽古」大西智子


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劇場で稽古ができるというのは、本当にありがたい。
が、なんだろう劇場でやっていると演劇をやってるような気がしてしまう。演劇なのだけど。
客席があってお客に観てもらう為に舞台でやってるような。
久野さんが舞台上の椅子やらなにやらを動かしはじめた、あーでもないこーでもない。するとあれ、空間が広がって客席も1つの同じ空間に見えてきた。不思議だ。これを演技に反映できるといいな。きっと方法はあるはず。

稽古は久々のロック稽古、階ならではです。皆無茶苦茶のようで同じ台本から飛んだり跳ねたり遊んで戯れる。そこで体の自由な感覚を楽しむ、あ、これこれ、台詞の字面に縛られそうになって書いてないアレコレに思いを馳せられなくなってた自分を知る。
もっと自由に自由になりたいなぁ。
自由に台本の文字の海にドブンと潜り、深海までいければ幸せなのだけども。
頑張ろう!


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2021/01/29
1/27劇場稽古(佐々木峻一)

自分の劇団の公演が無事に終わり、(ありがとうございました)、2週間ぶりの点々の階の稽古再開でした。
ここから1ヶ月は点転1本に集中。無事に本番が迎えられますように。

今回の再演版『・・・』では、初演と基本は同じですが大きくちがう点がいくつかあります。
そのうちの一つが劇場です。

初演は広い講堂でしたが、今回は小さな空間に椅子や机などを雑多に置いた空間になる予定です。
現在は本番会場での稽古を繰り返して、どんなふうに物を配置するのがいいのかも検討しているところです。

年始初めての劇場での通し稽古では、初演でも着ていた衣装の喪服のズボンのおしりが破れてしまいました。
初演の8ステージでは全くそんなことは起こらなかったのに今回破れたのは、この4年の自分の変化を見るようです。
単純に太っただけなのかもしれませんが。
いや、太っただけでは股は破れないか。
まあなんか、自分が変わったのがこんな形でも分かるのは楽しいです。

そんな変わってしまった自分のせいで、今は丈夫なスラックスを探しているところです。
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2021/01/28
稽古日記?(新免)


下書きにしたままでした…供養。(1/23作)


七井さんの先述の通り今週は奇妙な稽古もお休みなので、わたしは場所についてにしようかな。

場所は葬儀場の一階、普段は物置として使われていそうな、にしては不思議と生活感のある部屋です。

窓からは時折煙が上がっているのが見えて、たまに不思議な音もします。うっすらと差し込む光が綺麗で、いつまでものんびりしていたくなるふかふかのソファたちもあります。

床は転がってもよし、板の流れを手で楽しんでも良しの木の床です。

みんな1人の時はこっそり登っている、どこに繋がっているのか、ロマンあふれる不思議な階段?もお気に入りです。

たまに道具を取りにくるひとや、ピアノを弾くひと、煙の上がる間窓をぼーっと眺めたりするひとが来ます。

次はどんな人たちがここを訪れるのか、楽しみです。

ぼーっと、お待ちしております
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